第26話 包む(ラッピング)の日/『包まれたぬくもり』

百貨店に勤めていた祖母は包装紙一つで器用にラッピングする。四角い箱はもちろん、筒や丸いクッキー缶もお手の物。

でも、一番印象深いのはポチ袋の用意がない時咄嗟にお小遣いをティッシュで包んでくれた姿だ。裸で渡さない上品さと愛情まで包まれている気がして、無機質なはずのお札が温かく感じた。




◆2月26日は「包む(ラッピング)の日」/2024年2月26日作

#140字小説 『包まれたぬくもり』

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