一日一編集『天気の良い日に窓を開いて空を見る』
朶骸なくす
私とミカちゃんと①
私のクラスには幽霊が視えるミカちゃんという子がいる。
前まで
「不思議なものが視えるんだ。みんなは視える?あれとか」
指を差した先には何もなかった。
そのせいでミカちゃんは、みんなと一歩線を引くようになった。
正しくは気味悪いという子と変な子と言う、男子は気持ち悪いとも言ってだっけ。
ミカちゃんは一人になった。
私は「そんなことはやめなよ」とは言えなくて、女子の中心的な葉子ちゃんに、ひっついて、遠くから、おどおどと見るだけ。
あの日以来、ミカちゃんは一人で机に座って空を見てたり、本を読んでいたり、私は何故か、うらやましい気分になった。多分、大人の基準がミカちゃんの所作だったのだと思う。
今日もミカちゃんは一人だ。
でも、そうなくなる日がやってくるだなんて、私は思ってもいなかった。
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