五二。醜悪

 俺はベテランカメラマン。グラビアから絶景まであらゆる写真を撮ってきたが、単純な美に飽きがきた。最近の興味は醜さ。エログロから汚物、果ては何人も切り刻んで撮影したが、まだ足りない。ある朝、ふと鏡を見た。ここに最高の被写体がいるじゃないか。醜悪な笑顔にピントを合わせた。

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