八。天袋
引越し先の天袋に霊が憑いていた。不気味に笑う老婆が、戸の隙間から手招きしてくる。他に害はないので閉めれば済むが、それも怖い。ついに覚悟を決め、天袋に触れると意識が飛んだ。気がつけば闇の中。差し込む光の向こうに人影が見える。出られず、声も届かないので、笑顔で手招きする──
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