三。海亀*

 二ヶ月の漂流生活。船体は残り水も火もあったが、食料が尽きた。もはや死体を食うほかない。人肉食を拒む生存者の為、船医の私は「栄養浣腸」を施した。密かにバラした死体を煮込み、白濁するスープを大腸に注入したのだ。画期的な解決策だと自賛したが、真実を知った者はみな自殺する。何故だ。

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