第一章 VRの世界

第5話 特異点と新しい人生



『あぁ、そういうことじゃないんだ。』

「じゃあどういうことですか?」



もう、どういうことか、よくわからない…



『まぁ…君ってさ、昔テレビ出たことあるでしょ?』

「まぁ…はい。苦しみを伝えたらなぜかみなさん泣いてしまって…すっごく気まずかったです」

《昔のテレビ》

『芽生ちゃんはどんな病気なんですか?』

「えっと、光線過敏症、といって昔光を浴びたんですけど、皮膚がただれてしまって、頭が痛くてずっとずきずきしてて目がまわって吐いちゃって、ずーーっとないちゃって。情けないですよね。はは。―――

・・・事情説明中・・・

―――…って、どうしてみんななんで泣いてるんですか!?」


『いやまぁそりゃそうでしょ。大人でもそんなんずっと泣くよ。』

「そうかな…」


そう…とは思わないんだけどな。

それがいつもだったから。

あぁ…だからなのかな?

苦しみに慣れてたのかな。


『まぁ話を戻すんだけど、その中に運営がいて、そこから、このSKYを作ったんだ。本当に可哀想だと思って、作ったらしい。だから、自分が作られて、専属案内人になったんだ。』

『じゃあ、雑談は終わりにしよう。さぁ、今からメアの新しい人生が始まります。その人生に、光があらんことを。』

「…うまく生きられるのかな。」

『うん。…きっと。じゃ。』

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