地球で本物の人間は僕達だけ!?

🌳三杉令

第1話 スターバック、またやらかす

 - 本作品はEmerald~アバトロイドのスピンオフ作品です -


 主な登場人物: 

 スターバック (♂) = 惑星ヘブン人、自称天才惑星デザイナー

 サファイア (♀) = 惑星ヘブン人、スターバックの彼女(?)

 カイル (♂) = 地球人、ABパイロット、一応この作品では主人公

 リン (♀) = 地球人、ABパイロット、13歳、カイルの事が好き


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 これを読み始めているあなた。

 まだ気が付いていませんか?

 実はこの世界で唯一あなただけが本物の人間なんです。

 実験材料なんです。

 他の全人類はドール(エキストラ)なんですよ(!)

 あなたに実験だと気づかれないようにするの、

 とてもたいへんなんですから。

    by スターバック

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<本編はここから始まります>


「スターバァーック! 何よこのチェンバー!」


 青い上着を脱ぎながらサファイアが叫ぶ。

 彼女は例によってまたスターバックの家に押しかけてきたのだ。

 彼女は美人だ。美人だがしかし癖が強めだ。

 年下のくせに、容赦なくスターバックにどなりつける。


「ああ、それは新しい惑星だ」

「そんなの、見たらわかるわよ!」

「うう」


「何で私に断りもなく勝手に新しい惑星をそ・だ・て・て・い・る・のっ!って言ってんのよ」


サファイアは生粋の惑星栽培マニアだ。

しかもダイブおたくである。

栽培中の惑星に入り込んで干渉するのが好きなのである。


一方、スターバックは自称天才惑星デザイナーである。


2年連続で惑星栽培コンテストの最優秀賞を取っていたが、前回のコンテストではサファイアの姉エメラルドの作品『地球』に最優秀賞を阻まれた。


その後すったもんだ(*)があったが、現在スターバックとサファイアは惑星おたく同士、意気投合している。


なんなら、サファイアは既にスターバックをである。(*第17話参照)


「ごめん、ほんとーにごめん」

 スターバックは平謝りだ。


「惑星テディが少し残念だったもんで、ちょっと実験したくなったんだ」

「なんで私に言わないのよっ??」


「だってサファイアに言うと、またダウンロードしちゃう..から...」

 スターバックの声がか細くなる。

 

「あんだってえ? はっきり言いなよ」 

 サファイアが睨みつける。


「すみません。。」

 スターバックが謝る。ただ謝る。


「も~こんなに育てちゃって。おもしろくないじゃん!」

「あ、いや、それは。。」


 サファイアがスターバックの服を無理やり脱がせ始めた。

「うるさい、黙れ! 体で返せ! このくそおたくっ」


 ~15分後~


 満足顔でコーヒーをすすりソファーでくつろぐサファイア。

 げそっとした精気の無い顔で服をこそこそと着るスターバック。

 あ~情けない男だ。


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 *参照作品:Emerald~アバトロイド

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