シンクロ

あなたに出会ったとき、

あなたには

魂が宿っているようには

見えなかった。


地の果てから

私が戻ってきたとき、

私の魂があなたと

共有されたように思えた。


そのときから、

私とあなたは

シンクロし始めた。

様々なことが、

怖いくらいに。

偶然とは思えないくらいに。


私は逃げ出した。

自分がもう一人いると

思ったのだ。

たぶん怖かったのだ。

一方でそれは、

間違ったことのようにも

思えた。


私は半分に

なってしまったかのように

思えた。


あなたは私の魂を、

半分持っていかなかったか?


もしも来世で

あなたと再会できたならば、

私は自分自身を見つけたと

思うはずだ。

ずっと探していた

自分の半身を。

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