▣葬憶隊名簿 & 音念図鑑②
●
分類:上級以下の音念の排除および人命救助を使命とする通常班。
班色は青、方角は東。
✿
班長。二十八歳の独身。萩森鳴虎と同期入隊で元同班、背中を預け合った仲にして元婚約者。
黒の短髪、鬱金色の切れ長の眼にスクエアタイプの銀縁眼鏡という、見るからに真面目で堅物な男。表情に乏しく愛想がないうえ百八十強の長身ゆえ、そこそこ威圧感がある。
鳴虎とコンビを組んでいたときに時雨と蛍を保護したため、二人にとっては鳴虎に次ぐ保護者的存在。時雨からは『マサ兄』、蛍からは『お兄ちゃん』と呼び親しまれている。
やや過保護気味な鳴虎に比べ、二人を一人前の隊員として(≒鳴虎の部下として)扱っている代わりに、細かな気遣いはしないスタンス。時雨はこっちといるほうが気は楽そう。
冷静沈着な理論派。戦闘も事務もそつなくこなす優等生タイプで、隊員たち(エッサイ&モモスケ)からも頼りにされている。
鳴虎とは自分から別れを告げて破局済みだが、誰がどう見ても未練タラタラ。今でも人目がないときは下の名前で呼び、久々の手料理を見るだけで涙目になるほど。
一方自分はチームレッドのコハルちゃんから好意を寄せられているのだが、気づいているのかいないのか……。間に挟まれて迷惑しているワカシから(交際当時の鳴虎を真似て)『まーくんパイセン』とイジられている。
ちなみに警察官の息子。なので昔は自分も刑事になるつもりだったが、情勢を冷静に見定めた結果「今後は警察と同じくらい葬憶隊が重要になる」と判断して鞍替えしたらしい。
・祓念刀の銘は『
・戦闘スタイルは専守防衛型、全体を俯瞰して指示を出すのが得意な司令塔
等級は★★★★
・趣味は読書。好きなフィクションのジャンルはミステリー。その他、歴史からパズル、料理本まで多岐に渡る。
✿
隊員。うっすら傷痕が残るスキンヘッドが特徴の中堅どころ。とても礼儀正しい。
ぱっちりした錆浅葱色の瞳で奥二重。実働部隊員らしく鍛えてはいるが線は細め。やや童顔ぎみなアイドル顔の二十歳。
髪型のせいで『ハゲワシ』というあんまりな渾名が横行しているが、めちゃくちゃ温厚なのでぜんぜん怒らない。たぶん菩薩か何か。敬語属性なのでますます僧侶みが強い。
基本誰にでも柔和に接する。同僚にして先輩のモモスケとも仲が良く、モモくんと呼んでいる。
実家はごく普通のサラリーマン家庭。幼いころ近所で起きた音念事件に巻き込まれ、頭部を負傷したためハゲになった。トラウマ克服のために道場に通っていてそのまま入隊したらしい。
鉄道とかメカものが好きでロボットアニメなどにも詳しい。昆虫も『あれは天然のバイオメカです』という理由で好んでいる。
逆に理屈の通らない・わからないものには弱いらしく、オカルト系のホラーは苦手。なお音念は科学的な説明のなされている現象だから平気とのこと。
人柄が良すぎて最近は超優良患者として医療チームの看護師たちにモテているらしい。なんなら愚痴聞いてあげたりしてて、どっちが患者かわからない光景になってたりする。みんなの癒やし。
・祓念刀の銘は『
・戦闘スタイルはややスピード高めのバランス型
等級は★★
・趣味はプラモ製作。作るのはロボとか乗り物系がメイン。
✿
中部支部の平隊員の中では一番古株のベテラン。通称モモくん。
焦げ茶の短髪の癖毛に紺鼠色のタレ目。いつも少しダルそうな雰囲気で、眼にハイライトが入っていないことが多い。独身かつ恋人なしの二十三歳。
ワカシとは元同班で、性格から何からすべて真逆のカオスな先輩に振り回されていた。今でもわりと仲はいいというか、ワカシの扱いに慣れておりタメ口。
生家が貧しかったため『早く自活するために』入隊した。現在は格安のボロアパート住まい。支部からも最寄り駅からもそこそこ遠いため、交通手段として中古のスクーターを所有している。
意外にも『かわいいもの』が好き。しかし独特の感性の持ち主なのでかわいいと感じるものの範囲が謎。小動物や自然、女の子といったまぁわかるものから、ナポレオンフィッシュや道路交通標識といった首を傾げたくなるものにまで及ぶ。
本人曰く「要は癒されるかどうか」。ちなみにワカシとエッサイも『モモくんのかわいいものリスト』(命名・ワカシ)に載っている。コハルは「見た目はかわいいけど性格があまりかわいくない」として保留されている。
あとはジャンクフードと酒が好き。なお経済的な理由により安い発泡酒しか飲んだことがない。
・祓念刀の銘は『
・戦闘スタイルは癖の少ないバランス型、やや攻撃寄り。経験値が高いので組む相手に合わせて立ち位置を柔軟に変えられるのが強み
等級は★★★
・趣味は昼寝と散歩(かわいいもの探しを兼ねる)
●音念図鑑
✿No.3
標的名:『スライム男』
階級:
外見:擬人型→流動型に変化
能力:きわめて精巧に人に擬態しており、外見では音念と判断できないほど。さらに流体状態での変形・移動速度が高く、特務隊員でも処分に時間がかかった
処分状況:駆除済み
✿No.4
標的名:『千手の闇』
階級:上級音念
外見:散開型と擬人型の混合タイプ。全体は黒褐色の霧状で、人の肘から先の部分だけを数十本形成し、霧の中から突出させた姿
能力:密度の高い霧で対象を包み込んで周囲から分断する。なお、そこから対象者を別の場所に移動させたのは恐らくこの個体ではなく『ハナビ』だと推測されている
処分状況:駆除済み
→
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます