ピンクデューン

立夏よう

プロローグ

これは聴罪師となった僕のおはなし。

この惑星で行われる残忍な儀式は、この地の愚かな民にとっては自らは善である証明だった。悪は滅び去り善が勝ち残るというこの儀式を侮辱することはけして許されることではなかった。僕にできることはただ、罪人が犯した罪の告白を聞くことだけ。

正しいことなんて何もない。何が罪にあたるのかもわからない。ただ人を罰する仕組みがそこにあるだけ。


聴罪師を引き受ける時、僕はこの惑星についても、何が罪なのかも、罰は何を意味するものなのかもほとんど何も知らないままだった。


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