第4話

 続いて佑の話題に移る。「佑があんたのことうざいって言ってたよ」と葉月からLINEが来た。「いつ?」と私が聞くと、「4人でいたとき」と返ってくる。自転車置き場に向かっていたときのことだろう。

 私は思い切って佑に電話で確認した。「葉月から聞いたけど、佑が私のことうざいって言ってたって本当?」と。「俺は言ってない」とのこと。

 私は佑が嘘を言っているような気がして、石森くんにも同じ内容をLINEで確認した。すると石森くんも、「俺は佑からそんなこと聞いてない」とのことだ。なぜ親友に向かってひどいことを言えるのか、葉月の気持ちが理解できなかった。それ以降、接点のなかった葉月と佑が学校で仲良く話しているのを目撃するようになる。



 ある日、塾で突然葉月が謝罪してきた。

「あのときはひどいこと言ってごめんね」

以前LINEしていたときとは違う、しおらしい態度だ。私はなぜかそんな葉月を許してしまう。そして、佑とLINEしているかどうか聞いてみた。接点のなかった2人が学校でも仲良くしており、気になっていたからだ。

「佑とLINEしてないよ」

葉月はそう言っている。が、以前のこともあり葉月を信用できなかった。そこで佑にも確認し、「秋本とLINE? するわけないじゃん」と返信が来る。葉月には雨宮くんがいるし、他の男子と隠れてLINEするわけがないと私は思っていた。

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