趣味は趣味のままで

そう割り切ると、好きなことが嫌いにならないで済む--


と、思っている。


以前、ライブもしている歌い手さんと創作について少し話したことがある。

音楽と小説、ジャンルは違えど創作には変わりないから、通じるものがあったり発見することがあったりで、話していて楽しかった。


その人は、ライブ以外にも作詞作曲した歌をネットに投稿している。だけど「プロは目指さず、趣味は趣味のままで活動したい」と言っていた。歌はとても上手いし、精力的に活動する人なんだけど。


その人と私の共通した考えが


『嫌いになりたくないから、仕事にはしたくない』


だった。


この判断は、性格や生活環境などによるから、誰にでも当てはまることではない。

まさに『適性』ってヤツだと思う。


まぁ、プロになれる・なれないは、ひとまず横に置いといて……。

私の場合、性格的にも身体的にも生活環境的にも、公募や書籍化、その先にある作品をコンスタントに生み出し続ける状況にはない。

仮に仕事となれば、私が潰れてしまうか、私の周りが潰れてしまうか…。いや、その両方だろうな。

今の私には、プロに対するイメージがそれしか湧かない←某アニメの台詞オマージュ(笑)


某アニメを見過ぎたせいか、ふと思った。

趣味はエルフで、仕事は人だなと。

なんのこっちゃ(笑)

いやね、趣味は自分のタイミングで出来るのよ。私みたいに、次作をゆっくり書いていても、何も問題はない。

仕事はそういうの無理だよね。

色々な判断を短期間でしなければいけない。仕事だから。

そこが、長寿のエルフとエルフより短命な人との時間感覚の違いに似てるな……とね。



話を戻して。

仕事を継続してこそ、プロだと思うんだよね、私は。

書きたい作品が書籍化し、連載や書きたい新作がまた書籍化して…が続くのが理想。だけど、書きたいものではなく、読み手(市場)を意識せざるを得なくなる時が必ず来ると思う。

それが書きたいものと一致し続ければ良いけど、一致しなくても書かなければならない。仕事だからね。


立場も属性も違うけど、私は仕事で執筆しなければならない。新規顧客の開拓という営業の側面があるから死活問題。

執筆であることには変わりないけど、この仕事はとてつもなく苦痛。

表現が良くないけど、善良な振りして新規契約を狙ってる記事。もちろん嘘は書かないし、煽るような誘導もしない。

ただし読み手しか見てない。読まれないと意味ないから。自由度は僅か。まったく楽しくない。でも仕事だから仕方がない。


そんなことを色々考えると、私は趣味を仕事に出来ないなぁ……と思うのよね。物語を作り出すことが好き。執筆も好き。作り出す苦しみもつらさも好き。でも、仕事の適性はない。


商業作家さんは本当に凄い。プロを目指そうと努力している人も。その職業で生きていこうという『覚悟』があると思うから。

結局さ、中途半端な気持ちで手を出すと、痛い目にあうのは火を見るより……だよね。


だから私は『趣味は趣味のままで』


以上、本日はここまで。





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