第32話
~『修羅』side~
「『鑑定』」
『剣(名無し)』
ゴールデンスパイダーの素材がふんだんに使われ、
ゴールデンスパイダーの魂が宿っている。
五感が何倍にも研ぎ澄まされ、脳のリミッターを外すことができる。
また、モンスター特有のシックスセンスを身につけることができる。
主なスキル
『五感超強化』
『シックスセンス』
『魂斬り』※このスキルは一度しか使えません。
シンプルだな。だが、シンプル故に凄まじい性能だ
まずは『五感超強化』のスキルだな。
『鑑定』によると、名前の通り、人間に備わっている五感を一気に上げるスキルらしい。
五感は、モンスターと戦う時に常に頼りにしているのでめちゃくちゃ強力なのだが、デメリットとしては、上がりすぎて制御できないってところか。そこは、スキルを使い続けて慣れていくしかないな。
一番強いのはこの『シックスセンス』のスキルだ。
まあ直感ってことだな。このスキルは直感がほとんどの確率で当たるようになるらしい。
俺ぐらい死にかけると、こうなるだろうな っていうのが分かるようにはなるが、確実にこうなるだろうなっていうのが分かるようになるらしい。
で、『魂斬り』というスキルなんだが、ここぞという時にしか使えなく、一回使ったら使えなくなる。そして、使ったらこの剣が消滅するというとんでもないスキルだ。
それだけだったらいいのだが、なんとなんと、ここに俺がさっき倒したゴールデンスパイダーの魂が入ってるらしい。
つまり、持ち主と意思疎通ができるということだ。
これ何がやばいかっていうと、最悪体の支配権が乗っ取られる可能性がある。
なにこれ
地雷すぎるだろ……
「ど、どうでしたか…?」
『剣姫』が心配そうに俺の顔を見てくる。
「えっとですね……」
俺はこの剣には、『シックスセンス』と、『五感超強化』、あと『魂斬り』のスキルについて説明した。
やはり、『五感超強化』と『シックスセンス』に関しては
「どっちのスキルもめちゃくちゃ強いじゃないですか?!?!?!
強いて言えば『五感超強化』が扱えないかもしれないってことですけど……これでもAランクなんですよ!
使いこなしてみせますよ!!」
・チートやんけ?!
・『五感超強化』…なにそれ裏山
・ワイ一応探索者。マジで五感は大事、これで命に関わるからめちゃくちゃそのスキル羨ましい
・あと日常生活でもそこそこ役に立ちそうやな
・↑お前さ、道端で剣持ち歩いてたら通報されるぞ笑
・あくまでもダンジョンの中だけね
・扱いきれないかもってことはそれだけ五感が強化されるってことやん!!!
・耳とか目とか、だから神速の速さの剣とか良けれるんじゃね?
・つよスギィ!!
と、俺も思ってたように皆が皆驚いていた。
心なしか、というか表情に出ているが『剣姫』はニンマリとしている。
もう勝利ムード出しやがって…
「ッフ、これは大当たりでしたね」
「実はもう一つスキルがありましてな…」
もう勝ち確ムードに浸ってる『剣姫』に『魂斬り』という割と終わってるスキルについて話すと、案の定……
「え?え?え?な、なんですかそのスキルは?!?!さっきのスキルで相殺されるどころか思いっきりマイナスじゃないですか?!
しかも、ゴールデンスパイダーの魂があるって……。絶対私たちに恨み持ってますよ!!」
・割と洒落にならなくて草
・エェ……
・体の支配権奪われるかもしれないってマ?
・さっき思いっきり『修羅』がボコボコにしてましたやん
・恨んでないわけがないやろ笑
・これさ、割とマジで厄ネタやろ
・つまり、この剣を握ったらゴールデンスパイダーの依代にされるってことか…
厄ネタ扱いされる始末となった。
でも持ち主になれたら強いと思うけどな?
『剣姫』のHPは0のようだ。
もう地面にふっつぷしてる。
あ、泣き始めた。
「うっうう。あんまりです……」
「まあでも、億が一大丈夫かもしれないじゃないですか。一応自分のアイテムボックスに入れておきますね」
「お願いします……」
「あとスクロールはダンジョン協会で調べてもらいましょうか。色々あったので、『剣姫』さんも疲れてると思いますし一旦帰りますか」
「はい、ありがとうございます…ハァ……
ぐすっ…」
そして俺らは宝箱と魔石を回収して、ダンジョンを後にして、ダンジョン協会へと向かうのだった……
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@a3737さん、@komatakaさん、@Dunkさん、@sideJTさん☆評価ありがとうございます!!
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面白いな!もっと読みたいなという方は☆と高評価お願いします!
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