第5話「聖女の歴史」

今からおよそ1,000年前、この世界がまだ「フェリシタシオン」ではなく単に「ル・モンド」と呼ばれていた時代。

世界は争いに満ち溢れていた。


大陸にはいくつもの国が割拠し、それぞれに滅ぼし合い、またそれぞれに勃興していった。


どの戦場でも戦の趨勢を左右するのはいつもソーマタージだった。

魔法を凌駕する奇跡の力を持つソーマタージは、戦場の切り札として畏敬され、また憎悪された。


彼らの力は強大であり、大地を抉り、作物を枯らせ、水を毒にし、兵士を狂わせ、城を蒸発させた。


魔法使いといえどもその圧倒的な奇跡の力の前には赤子同然であり、ソーマタージを擁しない軍勢はまさに文字通り捻り潰された。


当然の帰結として、戦場は次第に通常戦力ではなく、各国のソーマタージ同士による決闘で勝敗が決まるという、ある種の代理戦争の様相を呈しはじめた。

そうした数百年の戦乱の世が更に混迷を深めた時代に、ひとりのソーマタージが生まれた。


彼はとある商家の末っ子として生まれ、早くから「発明」の力を持ったソーマタージとして頭角を表した。


初めは卑金属を銀に変える錬金術を発明し、実家の商売を成功拡大させ多くの富を得た。

次に株式会社の仕組みを発明し、大資本による事業で国の経済に介入した。

最後に誰もが虜になる媚薬を発明し、王女を籠絡して王族の一員となった。


その時、彼は若干25歳。

ただの商家の末っ子だった彼が、ジョワイエという名で歴史に登場したのである。


ジョワイエはその資力とソーマタージとしての力を背景に、時の国王からの絶大な信頼を得た。

戦争と政争を巧みに乗り越え、彼は時を置かずして国政を手中に収めることに成功した。

やがて、父王が亡くなり女王となった妻の王配になると、ジョワイエは実質的な国王として君臨した。


彼が目指したものは「秩序と繁栄」だった。

国を掌握した彼は、大陸全土を混沌と衰亡で覆い尽くそうとする戦争の終結を目指して立ち上がった。

この時から戦争は「大統一戦争」と呼ばれるようになる。


そして、大陸全土に数多あった国々はジョワイエにより次々と併呑されていき、とうとう二つだけの国が残った。


ジョワイエ率いる宝石の名を冠する国ビジューと、雷を自在に操るというソーマタージ「雷神」を始祖とし魔法を重んじる魔術大国トネールの二国である。


ジョワイエは配下に加えた国々のソーマタージはもちろん、優れた魔法使いや軍人、官僚にも飽き足らず、在野の賢人に果ては囚人まで、才ある者を死に物狂いでかき集め、トネールを攻略し、調略し、謀略した。


しかし、魔法は一級だが国力ではビジューに遥かに劣るはずのトネールは、ジョワイエを含む全ての人々の予想に反して一向に落ちることがなかった。


トネールは徹底抗戦の構えを崩さず、有史以来人類が研鑽を積み、探究し続けた魔法技術の結晶そのすべてを戦場で余さず展覧するかのように、ありとあらゆる魔法でビジューの侵攻を食い止めていた。

それも事実である。


しかし、いかに奇跡に近いレベルにまで高められた魔法技術であっても、本物のソーマタージの規格外の力には及ぶべくもない。

それなのになぜ勝てないのか?

ジョワイエは実際に戦場に赴き、存外な粘り強さを見せるトネールの実態をその目で確かめてみることにした。


そして、とある戦線で彼は出会った。

激戦の繰り広げられる戦場に、一人の少女が無防備にも飛び出し、身を投げ出すようにして祈りを捧げる姿に。


そして、奇跡が起きた。


火炎を巻き上げ、氷の刃を舞わせ、稲妻を轟かせる攻撃魔法は一瞬で掻き消えた。

大地を割り陣形を崩し、兵隊を影に飲み込み、空間を削り騎兵を消失させるソーマタージの奇跡は発動しなくなった。


無音となった戦場で、一人静謐に祈りを捧げ続ける少女がそこにいた。

戦場にいる誰もが、まるで絵画のような彼女の姿を瞠目し、その清らかな祈りの姿に戦意を喪失した。


そうして、しんと静まり返る戦場に一つの喝采が大きく響いた。

ジョワイエである。

この少女こそが、この混迷極める戦争に秩序を繁栄をもたらすための存在だと彼は確信した。


彼もまた無防備に戦場のど真ん中へ飛び出した。

そして、決死の祈りを捧げる少女を抱きしめると、滂沱の感涙を流しながらこう叫んだ。


私はいま、数百年にも及ぶ争いを終焉に導く奇跡を見た。

我らが生まれる前、我らの父の生まれる前、その祖父よりも更に前から続くこの終わりなき戦乱を終わらせる奇跡だ。

この少女の祈りは、我らの父祖から続くこの争いで犠牲になった数多の人々の祈りの代弁でなくて何であろう。

終わらせるのだ、この混沌と戦争の歴史を。

始めるのだ、秩序と繁栄の歴史を。

私は目撃した!

そして諸君らも目撃した!

この奇跡を!

だからこそ、我々はこの目撃の証人となり、この目撃に責任を負わねばならない。

戦争を終わらせ、統一を成し遂げるのは誰だ?

この少女と、我らひとりひとりだ!

か弱き純真無垢なる乙女の奇跡を力に変えて、ここにいる全ての者に、秩序と繁栄を!


ジョワイエは突如として現れた少女の奇跡を瞬時に戦争終結の鍵になると即断し、即席の演説を「発明」した。

あまりにも突拍子のない出来事にトネールのみならずビジューの兵すら困惑した。

しかし、兵たちは戸惑いながらも、ついには万雷の喝采をもって賛同の意を示した。

戦場にいる兵士は、ビジューの者もトネールの者もすでに疲弊し切っており、本心では戦争の終結を望んでいたのである。

トネールの兵は投降するのではなく、自ら合流してビジューの軍勢に加わった。

少女の登場により、大統一戦争は新たな局面を迎えた。


少女の名はエマといった。

孤児の生まれといい、痩せぎすでみすぼらしい身なりをしていた。

しかし、不思議な温かみと高潔さが感じられる少女だった。


彼女はその平和への願いから各地の戦場で祈りを捧げてきたのだという。

そして、それはただの無力な祈りとは一線を画していた。

彼女の祈りは魔法と奇跡の力の源である「カトルエレマン」を操るという前代未聞の力だったのである。


カトルエレマンは、万物の基礎である火、水、土、大気を司り、魔法も奇跡もその力の現れ方の一つである。

いわば、カトルエレマンを操作できるということは、使い方次第ではこの世界そのものも作り変えることが可能ともいえる。

それは神にも等しい力だった。


ジョワイエは一も二もなくエマを保護した。

彼女の価値を、彼は誰よりも早く理解したのである。


ジョワイエは彼女とともにあらゆる戦場を転戦し、その奇跡の力による戦闘の強制的な停止と平和への演説を繰り返した。


時を経ずして、エマは「聖女」と目されるようになり、戦場だけでなく民衆にまで広く知られるようになった。

そして彼女はビジューとトネール共通の、戦争を終結させる平和への旗印としての役割を担いはじめたのである。

トネールの国民はもちろん、国軍さえも聖女による戦争からの解放を望むようになっていた。


当然のごとく、トネールの王族はそうした裏切り者を非国民として容赦無く処断した。

しかし、そこに屍が積み上がれば上がるほど、かえって聖女への熱狂は高まった。

ビジュー軍はそうした熱狂的な聖女の信者たちを吸収しながらトネールの王都へと快進撃を続けた。


トネールの兵士や民衆、貴族を問わずに入り混じった軍勢は数万にも膨れ上がった。

彼らはもはやビジューの軍隊でもトネールの軍隊でもなく、「聖女の軍隊」と化していた。


聖女はきませり

久しきこの世の混沌を照らしたまう

聖女はきませり

あまねく悲しみを救い恵をもたらす

聖女はきませり

幾年月の争いをおさめ国を放つと


聖女の軍隊から自然発生的に生まれたその歌は、進軍とともに響き渡り、トネールの王都を囲むように包み込んだ。

王都を護るトネールの精鋭部隊は、昼夜を問わず鳴り響く数万人の聖女を称える歌声に戦意を喪失し、戦うことなく逃散した。

そうして丸裸になった王都に、聖女の軍隊は堂々と凱旋したのである。


ジョワイエは王都の民衆や貴族を巻き込みクーデターを画策すると、あっけなくトネール王室は倒れた。

トネールの王族は「雷神」という奇跡にまで高められた雷魔法を操るソーマタージの末裔であり、現在の王族たちも雷魔法の使い手揃いだった。

しかし、聖女の奇跡の力の前では無力であり、彼らは手も足も出ずに捉えられて族滅に処された。


こうして大統一戦争は、聖女の登場からわずか一年で終結を迎えたのである。


そしてとうとう、全人類が待ち侘びた安寧の平和が訪れた。

ジョワイエは大陸全土をビジュー王国として統一し、その名の通り宝石のように煌めく「秩序と繁栄」の新時代の構築に乗り出した。


彼は戦後の世界に、まずこう問うた。

先の戦乱の象徴とも言える魔法使いとソーマタージの抑制こそがこの新しい世界秩序には必要なのではないかと。


世界はしかし、この問いかけに困惑した。

ひとつには、魔法使いとソーマタージをまさか根絶やしにもできないという現実論があった。

そしてまたひとつには、既に聖女という、魔法と奇跡を無効化する絶対的な抑止力が存在するという楽観論があった。

つまるところ、目先の平和に酔っている者がこの世界の大半だったのである。


そこで、ジョワイエは更に問うた。

聖女亡き後の世界はどうなるのか、と。


聖女の祈りの力は魔法と奇跡を無効化する唯一無二のものである。

極論を言えば聖女の力さえあればこの世界をも手に入れることができるというのはジョワイエ自身が証明していた。

その聖女がもしもいなくなったら、と世界に問いかけたのである。

そして、世界は冷水をかけられたかのように平和の夢から覚めた。


しかし、問いの意味はそれだけではなかった。

ジョワイエは自らに内なる問いを発していたのだ。

もし聖女がビジューに反旗を翻すようなことがあったなら、と。


エマは今でこそ聖女として祀りあげられているが、生まれは貧民であり学もない。

確かにそこには浮世離れした清らかさがある。

しかし彼女の実像は、良く言えば純朴で、悪く言えば愚鈍な少女でしかなかった。

ジョワイエはそうした聖女の本当の姿を知っていてなお、反逆の可能性を恐れた。

そしてこの恐れこそが、彼が問いを発した最大の動機なのであった。


ジョワイエは「聖女の死」と「聖女の反逆」という二つの命題を一気に解決するため、更にこう唱えた。


この世界ル・モンドの恒久平和のために聖女はその力を尽くした。

しかし、聖女にも寿命があり、この平和は永遠のものではない。

あえて言おう、この平和は束の間の幻影でしかない!

この世界ル・モンドを統一した者として私ジョワイエは、恒久平和の責任を果たす義務がある。

私は王として、そして一人のソーマタージとして全力をもってここに約束しよう。

秩序と繁栄をもたらす礎として聖女を永遠のものにすると!


人の寿命は当然ながら有限である。

聖女もいつかは必ず死を迎える。

そして、その死はこの世界の秩序と繁栄の崩壊と同義である。

ジョワイエのみならず、すでに平和を知ってしまった人々とって、それは決して認められない未来だった。


ジョワイエはそうした大衆心理を利用し、一つの悪魔の提案を行った。

自らの発明のソーマタージとしての全能力をかけて、聖女を封印しその時を止め、奇跡の祈りの力のみを利用可能にする装置を発明すると宣言したのである。


それは聖女の人としての尊厳を蹂躙するものである。

つまりは、ソーマタージの力だけを奪われ、一人の人間としては死ねと言われているのと同義だからだ。

当然のごとく、世界からは少なからぬ批判の声が上がった。

しかし同時に、この世界の人々は長い戦争による混迷の時代に疲れ果てていた。

数世代にもわたる地獄を経た後に、死にものぐるいで手に入れた平和を、聖女ひとりのために手放す恐怖に打ち勝つことができなかったのである。


そうした圧倒的多数の「平和を愛する人々」の賛同の大合唱により、批判の声はあえなくかき消された。

もちろんジョワイエによる扇動工作もあった。

しかし、それ以上に世界は熱狂的に平和を望んだのである。


そうしてジョワイエは聖女の意思を奪い、奇跡の力だけを利用可能とする非人道的装置を見事に完成させた。

後の世に「贖罪の揺籠」と呼ばれる、美しい琥珀の監獄の誕生である。


ジョワイエは、ソーマタージとしての全身全霊を費やした最高傑作が完成するや否や聖女に迫った。


世界ル・モンドの平和のため君の命をくれないか」

「はい。喜んで」


聖女はしずかに微笑んでジョワイエにそう答えた。

彼女は当然、ことの成り行きをすべて知っていた。

ジョワイエが自分を恐れていることも知っていた。

彼女の心には、ただ平和への純朴な祈りのみがあった。

ジョワイエの猜疑心すら包み込むほどの世界への慈愛があった。

聖女は自らをこの世界に捧げ尽くすことで、その身の潔白と平和への覚悟を示したのである。


当然、聖女の支持者たちは反対したが、彼女自身がこのように嗜めた。


私はひとりぼっちの孤児でした。

何も持たず、何もできない愚かな娘でした。

私にできることは平和への祈りだけ。

だけれど、この祈りが私とあなたたちを結びつけ、私の祈りに力を与えてくれました。

私の祈りが永遠となるのなら、それは私の望みでもあります。

あなたたちひとりひとりが、その子々孫々に至るまで平和であることが何よりもの私の望みなのです。

だからジョワイエを責めないでください。

彼の真心は私と同じなのですから。

さあ、これから未来永劫に続く平和をあなたたちに託します。

最期の私のわがままを聞いてください。

どうかあなたたちの祝福と笑顔が、私の永遠とともにあらんことを。


そして彼女は、贖罪の揺籠に封印された。

その「贖罪」の名は、ジョワイエの、そしてこの世界の全ての人々が背負った決して贖えない聖女への罪を忘れぬようにとつけられたものなのだ。


この揺籠は今もビジューの王城奥深くで、聖女とともにこの世界の平和を護り続けている。







「…という、聖女様の献身があればこそ、今のこのフェリシタシオンの平和が保たれているのです。って、あなた聞いてますの?!」


「ふぇ?」


オルグイユの金切り声に目が覚める。

うつらうつらと気持ちよく船を漕いでいたのに、うるさい女だ。


「聖女様がどれだけ素晴らしい方なのかを、蛮族の貴女にせっかく教えて差し上げてますのにその態度はなんなんですの!」


それはそっくり私のセリフである。

人にものを教えるのにその態度はなんなんですの!


列聖機関の置かれているビジューの中央教会で一夜を過ごした私は、朝一で書記長室に連行された。

一体何をされるのかと警戒ながら部屋に入ると、そこにはオルグイユとノマド以外に、二人の人間が待ち受けていた。


一人は昨日の魔族の男。

相変わらずキュートなネコミミ以外は強者の威圧感がものすごい。

昨日は気がつくと意識を失いベッドに寝かされていた。

まさかとは思うけど、何かされてないわよね、と思わず寒気のする腕をさすってしまう。


もう一人は水色の髪をした背の低い女性。

ニコニコとした糸目で、知り合いでもないのにこちらに手を振っていたりする。

まさに陽キャというような雰囲気を全身から発しており、ネコミミ男の方とは正反対である。


そして二人の紹介もせずにオルグイユは開口一番、「U.S.Eの蛮族にはまず聖女様の素晴らしさを叩き込む必要があります!」と喚き出した。

昨日は叩き出してやると意気込んでいたけれど、なぜだか方針転換したらしい。

ぜひ叩き出されたい私にとって、その一点だけは彼女と同じ気持ちだったのに残念至極である。


そしてオルグイユは、大統一戦争の初めから終わりまでの長大な聖女の物語を滔々と語り始めた。

途中で寝てしまったのでどれくらいの時間が経ったのか分からないが、よくもまあこれだけ喋れるものだと逆に感心をしてしまう。


オルグイユは自分で語った聖女の末路に自分で感動し感極まっていたが、話終わったと見るとノマドがゆっくりと口を開いた。


この人もよくこの長話に耐えたな、っていうか途中で止めてよ…。


「今日も感動的な話をありがとう、オルグイユ書記長。さて、レヴリー・O・マルシャン。君の奇跡の力が何なのか判明するまで時間がかかるだろうと思う。そこで検討の結果、君は『ソーマタージ見習い』としてソーマタージの育成機関サンクトゥアリウムに編入してもらうことになった。改めて、よろしくレヴリー」


微笑みながらノマドはそう告げる。

言外に異論は認めないという凄みが込められているのがありありと感じられる。

なにかこう、肌にピリピリと来るものがあるのだ。

その無言の圧力に私は、まるで「残念ながら手遅れです」という医者の末期患者への診断を聞いたような気持ちになった。


「そしてこの二人はトルバドールとエクリヴァン。君のサンクトゥアリウムでの生活をサポートし、『列聖伝』を記録する書記官だ」


ノマドの目配せによると男の方がトルバドールで、女の方がエクリヴァンという名前らしい。


トルバドールはよろしく、と気だるげに片手をあげて挨拶し、エクリヴァンはよろしくね、レヴリーちゃん!とハグしてきた。

本当に正反対だなこの二人は。


ちなみに「書記官」というのは、おじいさんの知識によるとサンクトゥアリウムに所属するソーマタージに必ず付けられるお目付け役のようなものである。

生活のサポートだけでなく、護衛や監視の任務も兼ねながら日々ソーマタージに助言し、正しくその力を使うように導くのだ。

そして何より重要な役割は「列聖伝」の執筆である。


ソーマタージはそのすべての言行が、書記官により列聖伝として記録され後世に残される。

文字通り、善行も悪行も等しく記録されるため、真っ当な性格をしているソーマタージであればなるべく聖人君子に努めようとするわけなのである。


こうして、もともとは奇跡の力の乱用を抑止する仕組みの一つであったのだが、時代が下るにつれて列聖伝自体が「人のあるべき規範を示す書」として道徳的な地位を獲得した。

今では教会の聖書に次ぐ外典として扱われており、信仰の対象にすらなっているのである。


見たところ、エクリヴァンが列聖伝の執筆係で、トルバドールが護衛兼監視係なのだろう。

賑やかになりそうだ。

嬉しくないけど。


「エクリヴァンとトルバドールには、蛮族のあなたをしっかり矯正してもらいます。あ、そうそう。その可能性は高いと思いますが、もしあなたがソーマタージでないことが判明したら即刻叩き出して差し上げますからそのつもりで」


鼻息も荒く恫喝するオルグイユ。

アルカイックスマイルのノマド。

気まずそうに笑うエクリヴァン。

興味のなさそうなトルバドール。

不安にしかならない面子である。


はー、私の生活これからどうなっちゃうんだろう。

今日も長い一日になりそうだ。

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