第1話


「皆さん、その薬を飲むと、体が発熱して、能力を得ることができます。」


 す、すげぇ〜。 最近の化学は大分ぶっ飛んでいる。いくつかある製薬会社が発展しすぎて、それぞれ頭おかしいくらいに効果の高いものを出し、どの製薬会社も別々のことを研究してる。それも、ここ数年のうちに。


 きっかけは、きっと霊力の発見だろう。


 何らかの新物質が、不規則に動いていてそれが霊力であると決定された。


 この薬は、その霊力を投与するものらしい。


「ゴクン」


「ぐぁぁぁぁぁぁぁ」


 飲んだ瞬間、悲鳴をあげた。そして、発熱している。

 え、皆叫んだりしなかったの?


 堪えられるような痛みじゃなかったと思うけど。


「じ、実はどれだけ痛みが強いかで能力が強くなるんだ。」


 え、俺に期待されてます?先生。


「どうだい?何かできそうかい?」


 一つ、わかったことがある。


「はい、僕の能力はお湯を沸かしたり、空気を温めたりできます。」


「は?」



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