第19話

妹視点


小さい頃から桜ちゃんは苦手だった。


頼りになるお兄ちゃんを私から奪って、楽しそうに話している姿を見ていてよく嫉妬していた。


もう全く連絡も付かなかったから・・・とっくにお兄ちゃんのことなんて忘れてると思ってたのに・・・


「ねぇ、優君。」


「何?」


「これから、私も手伝ってあげるよ」


「はぁー!!」

思わず声が出てしまった。


「それは、私の役目だよ。そもそもこんなにしたのは私が原因だし」


「??妹ちゃん?私がしたいからするんだよ。優君とも話せるしね」


「・・・ちょちょ、待ってください。これは妹でもあるし、尚更」

そもそも学校に引き渡すのも出来ればしたくないのに


こんなのって


「じゃあ、優君に決めてもらおうよ。どっちに運んで貰いたい?」


「お兄ちゃん!!」


お兄ちゃんは私を選んでくれる筈、いつも私がしてたし、兄妹だし!!


「・・・両方かな」


「ありがとう、優くん嬉しい!!」


「・・・っ」

妹は固まった。


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