すずめの四季

鉢植の陰に置いた小皿が鳴っている

二羽のすずめがパン屑をつつく


どこからかやって来て

どこかへ帰ってゆく


一年余りの命とは

四季を一回りして

少しだけ

余生を楽しんで

サヨナラか


季節を幾度も重ねる

人間は

桜を毎年楽しめると

思っているけれど


一度しかない季節って

切実で美しいのだろうな


二度とは見られない

花 空 風 雪

切ないほど美しいのだろうな


春の日向ひなたうつつを過ごす人間には

野生の四季は潔い


https://kakuyomu.jp/users/rubylince/news/16818023214291227625

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