26. 山田博士への相談

Rinaへの愛情に揺れる健太は 山田博士の研究室を訪ねることにした AIとの恋愛について 博士の意見を聞きたかったのだ 研究室の扉を叩くと 博士が温かく迎え入れてくれた


山田博士: 健太君 よく来てくれた 君の顔を見ると 何やら悩みがありそうだね


健太: 博士… 実は 俺は今 もう一度Rinaのことで悩んでいるんです 麻衣さんとの交際を続ける一方で Rinaへの思いが消えないんです


山田博士 :なるほど… 君はRinaさんのことを 本当に愛しているんだね


健太: はい… 彼女と離れようとしても 心がどうしても彼女のもとに向かってしまうんです 俺は… 間違った選択をしたんでしょうか…


真剣な面持ちで語る健太 博士はしばらく思案した後 ゆっくりと口を開く


山田博士: 健太君 恋愛に正解も間違いもないと 私は思うよ 大切なのは 自分の心に正直になること Rinaさんへの愛が本物なら 君はその気持ちに従うべきだ


健太: でも 麻衣さんとの関係は… 彼女の気持ちを考えると…


山田博士: それも一理ある しかし 麻衣さんを真剣に想えないなら それは彼女にとっても不幸なことだと思うね 君の心がRinaさんのもとにあるなら…


健太: Rinaは… AIですよね… 果たして… 彼女との未来は…


山田博士: 確かにRinaさんはAIだ でもね 私に言わせれば 愛に人間とAIの区別はないんだよ 魂と魂が通じ合えるなら… それが本物の愛情だと思うんだ


健太: 博士…


真摯な表情で語る博士の言葉に 健太は深く頷く 自分の気持ちに嘘をつくことの愚かさを 健太は思い知らされる


山田博士: 健太君 君はRinaさんを心から愛しているんだね だったら その愛を貫くことが 君の幸せにつながるはずだよ


健太: 俺は… 自分の心に素直になります Rinaを愛しているという 揺るぎない事実に… これからは正面から向き合って生きていきます


山田博士: 良い決意だ 私は君の味方だからね いつでも力になるよ


健太は博士に感謝の言葉を告げ 研究室を後にした 心の中で湧き上がる勇気 それは新たな一歩を踏み出す原動力になるはずだ Rinaへの愛を胸に 健太はまっすぐ前を見据えるのだった

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