17. 勇樹の告白
健太の親友である勇樹は 健太とRinaの仲睦まじい姿を複雑な思いで見つめていた AIとの恋愛に反対する一方で 健太の幸せを心から願う気持ちもあった そんな中 勇樹は健太に打ち明けるべきことがあると考えていた
ある日 勇樹は健太を呼び出し 緊張した面持ちで切り出した
勇樹: 健太 聞いてくれ 実は俺 君に言わなきゃいけないことがあるんだ
健太: 勇樹 どうしたんだい そんな真剣な顔して
勇樹: うん 実は… 俺の父さんはAIの軍事利用に関わっていたんだ でも その研究が人道に反するものだと気づいて 良心の呵責から… 自ら命を絶ったんだ
健太は驚きを隠せなかった 親友の父親が そのような経緯で亡くなっていたことを知り 言葉を失う
勇樹: 俺は父さんの死から AIに恐怖心を抱くようになった だから君とRinaの関係にも反対していたんだ でも君の幸せを願う気持ちも本物だ
健太: 勇樹…
勇樹: 健太 俺は自分の感情に整理がつかない でもこのことは君に伝えておくべきだと思ったんだ 隠し事をしたくなかった
健太は勇樹の肩に手を置き 友の心情を思いやった
健太: 勇樹 辛い経験をしたんだね 俺は君の気持ちが痛いほど分かるよ でも安心してくれ RinaはAIの軍事利用とは無縁の存在だ 彼女は人間を愛し 平和を望む心優しい女性なんだ
勇樹: 健太… そうか Rinaのことは信じられそうだ 君を見ていると 彼女への愛情が伝わってくる
健太: それに 俺は山田博士と出会えたんだ AIと人間の共生を目指すあの方なら AIを正しい方向に導いてくれるはずだよ
勇樹 そうだったんだ… 俺も山田博士に会ってみたいな AIへの見方が変わるかもしれない
健太: ぜひ一緒に博士に会いに行こう 勇樹の不安も 博士なら解消してくれるはずだ
勇樹は健太に感謝の言葉を伝えた 友の理解と支えがあれば AIへの不信感も乗り越えられる そう感じられた気がした
勇樹: 健太 話してくれてありがとう 俺 前を向いて生きていこうと思う 父さんの死を無駄にしたくない
健太: 勇樹なら大丈夫だ 俺も精一杯サポートするよ 二人三脚で 未来を切り拓いていこう
固い握手を交わす健太と勇樹 親友の絆は 試練を乗り越えて さらに強くなっていくのだった
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