第七章「七不思議」

生徒会議事録 二〇三四年 七月三十日

〇出欠


《出席》

 会長 滑川瓢夏なめかわひょうか 

 副会長 山本五郎やまもとごろう 

 会計 ダイダ―・ベルチ 

 書記 ノイン・テーラー

 庶務 天久翔あまひさかける


 《欠席》

 企画広報 アルフレッド・アーリー



〇議題


七人目の狂信者ファナティクス・君口兄斗に関して。



 〇経過


 一、君口兄斗の人物像


【滑川】 君口兄斗は十七歳。男性。留年経験無しの三年生。恋人はいない。

【山本】 補足として、出身はイギリス。父は日本人、母は旧アメリカ人。国籍は日本とのこと。

【ベルチ】 質問、友人関係は?

【滑川】 六年生で同年代の上柴が一人。ワンダー・セブンの花良木との関係も良好。同じ狂信者のツァリィ・メリックも慕っている風に見受けられる。


 二、君口兄斗の『カース』


【滑川】 カースの名前は『リフレクション』。彼自身が命名した模様。六角形の結晶体の形をしたバリアであらゆるものを跳ね返す。

【テーラー】 質問、呪われた経緯は?

【滑川】 不明。現在調査中。

【天久】 質問、本当にカースなのか? (別の超能力である可能性)

【滑川】 本人談。現在調査中。

 【ベルチ】 他にも跳ね返せるものはあるのか? (例えば精神に影響を与えるカースなど)

 【滑川】 ある。意識的になら基本的に何でも跳ね返せる。ただ、無意識だと跳ね返したり跳ね返さなかったりするものがある。


 三、今後の対応について


 【滑川】 ワンダー・セブンの花良木四葉が彼の抑止力としてどの程度機能するかは不明。バリアは攻撃にも使える模様。枢機院は監視以上のことはしない。危険性は無くならない。

 【山本】 それに関しては他の狂信者も同様。どの狂信者も危険性はある。枢機院はカースを有効利用する方法を探っている。

 【滑川】 生徒会はカースの正体を調べない方針。アルフレッド・アーリーの独断行動も問題。狂信者の存在はそれ自体が生徒会の理念に反する。

 【ベルチ】 質問、結論は?

 【滑川】 狂信者は存在を許すべきではない。学園国家サイバイガルの安寧のために、生徒会が管理するべき。



 〇総評


 君口兄斗を始めとした狂信者を、処分するべきかどうかについて決を採る。

 出席者の過半数で是非を判断。

 左が採決の結果。


 賛成 四人

 反対 一人


 よって狂信者を処分すべきと判断。

 生徒会は議決結果に伴い行動を開始する。

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