第153話 もし、パクリだと疑われたとしたらあなたはどうする?

 ずっと「変だよ」という部分に関して分析をしてきたけれど、じゃあどうすれば良かったのか? と思う人もいると思うのよ。


 そもそも物語系創作物と言うのは、たくさんの人に読んでもらおうとした場合「似たり寄ったり」で当たり前なんだよ。特にコミカライズしている作品は、企業側が「絶対に売れるもの」であることを重視しているから余計に大して変わらないものを集めることが多い。むしろ似ている方が好都合と言うこと。


 それは例えば「現在、シュークリームが流行り」だからいろんなメーカーと種類を集めたシュークリームフェアを開催している状態と同じ。

 人はその同じカテゴリの似たようなものから、より自分の好みのものを探すだけ。

 そう考えたら、似たり寄ったりのモノがたくさんあるのはおかしなことではないでしょう?


 だからね、今回の場合も根底は「パクリ自体」が問題なわけじゃないのよ。

 問題はパクリを疑われた時の応対が失敗しているの。

 疑う方が悪い?

 その前に言うことがあるよね?

 それは別に謝罪ではないんだよ。


 仮にそれが本当にパクリだったとして、パクリでないと否定することも納得させることも簡単なの。

「○○が好きで、影響されている部分はあるかもしれない」

 事実ならこんなのでもいいし、

「あなたも○○は好き?」

 と問いかけをすることもできる。

 もしその相手と同じものが好きだったなら、「互いに多少は影響されている部分があるかもしれないね」で終わる。 

 むしろ、相手の作品に好きな部分があって似たようなキャラになってしまったとしても「○○(相手の作品)が好きで読んでいたから、似てしまった部分はあるかもしれないけれど、パクったわけじゃないよ」と言えば相手だって気分を悪くするようなことは無いだろう。


 人付き合いの下手な人の問題点は、相手と向き合わないことなんだよ。

 違うなら違うと相手に直接言えばいい。どんな理由で似てしまったのか一言添えたら相手は納得するだろう。それで穏便に済む。

 これは相手の作品を読んでいた場合のケース。


 そして読んでいない場合なら、「その作品は知らない。自分のキャラはこういう経緯で作った」と経緯を添えたらいい。

 理由を話して誤解を解けば相手は疑ったことを謝罪してくれるはず。

 そうでしょう?


 クレームがあった時、事実無根ならイラっとするかもしれない。

 でもそこで感情的になるのではなく、相手と向き合えばいいだけ。

 向き合ってダメなら相手をブロックするなりするしかないだろうけど、初めからそっぽをを向いているようでは誰とも信頼関係を築くことは出来ないし、自分に都合の人しか寄ってこないんだよ。


 その人たちは、自分に何かあれば簡単に離れるだろうし、離れないとしても何からも守ってはくれない。力を貸すこともないし、無責任に問題を大きくするだけ。


 創作界(物書き)の人たちには「言葉という魔法」があるんだよ。

 それはみんな持っている。

 その魔法は自分次第で強くもなるし弱くもなる。

 善に傾くことがあれば悪に傾くこともある。

 全部自分次第なんだよ。


 俺にはたくさんの大切な創作仲間がいる。Twitterでも繋がっている人もいれば、カクヨムだけで繋がっている人たちもいる。

 以前も言ったけれど、俺がこのように連日例の件でエッセイを書いていようが変わらずにいてくれる人たちなんだよ。

 そういう人たちというのは非常に有難い存在。

 もちろん俺だって何があろうとも変わらないだろう。

 そしてそういう人たちが周りにいてくれるからこそ、何かあっても真摯に向き合おうと思えるんじゃないのかな。

 大切な人たちに迷惑をかけないようにしようと思えるのではないだろうか?

 少なくとも俺はそんな風に思うんだよ。


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