第11話 政界の王(後編)
狩屋病院 奥永太一の病室
奥永「やはり私は地獄に堕ちるのでしょうか…まだやらなくてはいけない事が沢山あるのに、イヤだ死にたくない、まだ死ぬ訳には…」
その様子を見たサクヤは地蔵菩薩真言を呟く
そして地獄界にいる地蔵菩薩に思念を送る
サクヤの思念「地獄界にいる地蔵菩薩よ、アナタに頼みたい事があります」
思念が届き地蔵菩薩から
地蔵菩薩「なんだ、お前か、一体何の様だ?」
サクヤの思念「地獄の閻魔大王でもあるアナタならこの男の罪を軽く出来ませんか」
地蔵菩薩「それは無理だな、その男のせいで、どれだけの人間が不幸になったか、昔のよしみの頼みでも聞く訳にはいかない、スマンな」
サクヤの思念「………そうですか、分かりました
いつか地獄界に乗り込む事にします」
地蔵菩薩「ハハハ、笑えん冗談だな、今回だけは
特別に刑を軽くしてやろう」
サクヤの思念「無理を言ってスイマセン、いつかこの恩は必ず返しますから」
そして思念は途切れた、やがて奥永の身体に異変が
奥永「どうやら此処までのようです…最後に会えて良かった、サクヤ母さ……」
奥永太一は息を引き取る、享年104歳
サクヤ「サヨナラ太一、この言葉をまた言う事になるなんて」
サクヤは太一を看取り、病室を出て帰る途中に二人の男女と遭遇する
右の男は不動明王・緋龍アキラ、そして左の女は帝釈天・御門サイカ
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