第9話 政界の王(前編)
令和6年○月✕✕日 走行中の車内
サクヤ「しかし…こんなに厳重な警備は必要ないかと、石垣防衛大臣、病院に見舞いに行くだけなのに」
サクヤは特注車に乗っており隣には防衛大臣の石垣健太郎が乗っている
石垣健太郎「ですが病院に着くまでにサクヤ様に何かあれば私のクビが飛びます、それはそうと、この前の八岐の大蛇の件はお見事でしたな、我々では対処出来ない案件でした」
サクヤ「まあ依頼料は十分頂いたし、これをこなさないと私の旅は短縮(ショートカット)出来ない訳ですから…ですが太一は大丈夫なんですか?何やら急に呼び出されましたが」
石垣「奥永様はいつ亡くなってもおかしくない状況です、サクヤ様に会いたいと私共に連絡が来まして…」
サクヤ「そうですか、太一の方から呼び出すなんてもう長くない状態なんでしょうね…」
車が狩屋病院に到着する
狩屋病院前
石垣「では奥永様はサクヤ様一人だけ来て欲しいとの事ですので我々は帰ります」
サクヤ「わざわざご苦労さまでした」
石垣はサクヤに一礼する
そしてサクヤは奥永太一のいる病室に向かう
石垣の秘書官「しかし噂に聞く調査チームのリーダーが17才くらいの少女とは驚きましたよ」
石垣「あの人はなぁ、「政界の王」奥永太一が母と呼ぶ方だぞ、我々より遥か昔から存在する人知を超えた存在だよ」
石垣の秘書官「ハハ…それじゃ日本で一番偉い方になりますね」
サクヤは奥永の病室についた、そして病室に入る
サクヤ「久しぶりですね太一、見舞いの品にアナタの好きな梨を買ってきました」
奥永太一「4年ぶりですか…サクヤ様、お呼び立てして申し訳有りません、そろそろ死期が近いと感じまして」
サクヤ「確かもう104歳になるんですよね、人としては随分長生きしましたが、まだ幼かったアナタを知ってるから酷く辛く感じます…」
奥永「色々延命治療を受けて長生きしましたが、流石にもうこれ以上は無理のようです、ところでシュウジさんや半蔵さんは元気にしてますか?」
サクヤ「あの二人は私同様……なので元気にやってますよ」
サクヤ「しかし総理を三度歴任して、その一言で大臣のクビさえ飛ばせる「政界の王」と呼ばれるまで出世するとは頑張りましたね太一、ですが余り良い評判は聞きませんが」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます