第3話 大蛇の章 ⑶
令和6年○○県✕✕市 街外れの廃墟 深夜
再び深夜に訪れた三人
サクヤ「う~ん…やはり何も感じない、住民達は一体何を見たのやら」
シュウジ「ああ…馬鹿らしい、もう帰りましょうよ
こんな事なら来るんじゃ無かったな」
半蔵「感知は全く無しか、やはり無駄骨でしたかね」
その時に急に周囲の霊気が濃くなった
半蔵「感知しました!何か巨大な物が具現化されようとしてます」
サクヤ「これはまさか罠ですか…我々三人だけで来たら具現化する仕組みの」
シュウジ「やっと来るか、神獣や大妖の類が!」
やがて具現化されたのは山をも超える巨大な八体の頭を持つ巨大な大蛇
サクヤ「これは意図的に誰かが復活させた擬似的な存在、こんな真似が出来るのは薬師如来様ぐらいしかいない…」
半蔵「サクヤ様、如来尊や菩薩で「天より降りる者」はいないはず、サクヤ様は特例を認められましたが」
シュウジ「・・・・・・・・・・・・・」
八岐の大蛇は全長40メートルを優に超える、徐々にサクヤ達に向かって進行してくる
シュウジ「では一番槍はお任せあれ、明王となる前は魔神アスラ王と呼ばれた俺から先陣を切る」
シュウジは阿修羅槍(アスラそう)を片手に特攻をかける
シュウジ「槍技・阿修羅連撃!」
八岐の大蛇に凄まじい連撃の槍で突き刺すが大蛇の皮膚は高速再生を始める
半蔵「アイツ、何をやっているんだ?さっさと「明王体」になれば良かろうに」
サクヤ「何でも縛りプレイとやらにハマってるらしいですシュウジは、あまり良く分かりませんが」
半蔵「……アイツはゲームや特撮やらに毒され過ぎなんだよ、仕方ない、俺が「天部体」になって本体の頭の首を切り落としますが?」
サクヤ「しかし本当に怪獣みたいですね、ですがアレはオリジナルに比べたら10分の一以下の劣化コピー品です、あの程度の存在に須佐之男(スサノオ)が小細工する訳がない」
サクヤ「半蔵、アナタの「韋駄天速」で私をあの崖の上まで運んで下さい、一気にケリをつけます」
半蔵はサクヤを両手で抱えて一瞬で崖の上まで到着する
サクヤ「ありがとう半蔵、ではこの剣を預かってて下さいね」
サクヤは腰に差した布都御魂剣(フツノミタマのつるぎ)を半蔵に預ける
半蔵「分かりました、ではやはり…金剛杵ヴァジュラの方を使う気ですか、まあアレだけ的がデカいと仕方ない気がしますが」
サクヤ「一撃で決着をつける、コレが一番楽しいですからね!」
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