みちあえ!-妖饗応手帖ー

胡蝶飛鳥

「みちあえ!」用語集

 「みちあえ!」を読んでいてどういう用語かわからない、世界観を頭に入れておきたい、という方向けの用語集です。

 作者も覚書として活用します(なので後に増えるかもしれません)。


みやこ:和国の都城。所謂こっちの世界での平安「京」。同じく左右対称、碁盤の目。内と外を隔てる結界が張られている。

 東西南北には各大門、通称「四門」が設置されている。

・東:菊門(きくのもん)

・西:桜門(さくらのもん)

・南:牡丹門(ぼたんのもん)

・北:桐門(きりのもん)


 南、牡丹門は京最大級の正門。遣使などの客人は基本この門から入る。


すめらぎ:国を統べる王(天皇)。「帝」と同じ呼称。正式には~かみ

 作中年代あたりでは、色の名前を付ける。今代は藤黄上とうおうのかみ


みや:行政機関、神事殿舎などがある区画。(平安時代:大内裏)


大内おおうち:皇が住まう区画一帯。(平安時代:内裏)


紫殿むらさきのどの:皇の政務所。(平安時代:紫宸殿)

涼殿すずどの:皇の寝所。(平安時代:清涼殿)


 以下、七殿五舎(実際の名称からもじってます)

実際名称・(弘徽殿)→徽殿/きでん

    ・(承香殿)→香殿/こうでん

    ・(麗景殿)→麗殿/れいでん

    ・(登華殿)→登殿/とうでん

    ・(貞観殿)→貞殿/じょうでん

    ・(宣耀殿)→耀殿/ようでん

    ・(常寧殿)→寧殿/ねいでん


    ・(飛香舎)→飛舎/とびのや

    ・(凝花舎)→花舎/はなのや

    ・(昭陽舎)→陽舎/ひのや

    ・(淑景舎)→淑舎/しゅくのや

    ・(襲芳舎)→襲舎/かさねのや


【朝廷関連】(出てこない用語は省略)

〇桜の大臣:朝廷における権力者その一。(左大臣)

 ・就任:藤 道康(ふじのみちやす)


〇橘の大臣:朝廷における権力者その二。(右大臣)

 ・就任:藤 頼匡(ふじのよりただ)


神祇頭じんぎのかみ:朝廷における神事、祭祀、儀式を執り行う最高責任者。呪術を扱う神祇寮を纏めている。

 ・就任:卜 兼平(うらのかねひら)


〇神祇寮:呪術を扱う専門的役所。神事、祭祀、儀式に関わる他、京の結界、修祓関連を担う。平安京の陰陽寮的な立ち位置も含まれる。


◯大炊寮(おおいのつかさ)

 宮全体の食事を司る機関。皇族の食事や儀式の幣帛用の食物なども用意する。

 大炊頭 : 中彰道(なかのあきみち)


◯雅楽寮(うたのつかさ)

 宮の官人楽師が所属する機関。儀式に必要な楽の演奏全てを担っている。

 雅楽頭 : 多俊秋(おおのとしあき)


◯治部省

 道晴が所属する人事を司る機関。冠婚葬祭の人員手配や外交を担当している。

 治部卿 : 藤為家(ふじのためいえ)



・その他役職は、平安時代のものとほぼ同じ。


【苗字・一族について】

〇藤家:京において大きな権力を持つ一族。とにかくいっぱいいる。平安時代の藤原氏と同等。

〇卜家:京において神祇を司る一族。律令制時代の卜部氏と同等。


【民俗・信仰】

〇神祇:八百万の神とその神威を指す。


〇神秘:神が生まれるよりも前に存在し、神が誕生する要因の一つである。転じて、神気、妖気、邪気など、気に関するものを指す。ファンタジー要素で言うと大源マナみたいなもの。神聖かつ純粋であるが、人間の営みの影響を受けやすい。


〇上代:別名神代。古代日本と同じく、神話、もしくは神話に近く、神秘がより濃い時代を指す。


〇妖、鬼、魑魅魍魎:人の営みの影響を受けた神秘が生み出す者達。人間の様々な感情、活動、想いなどが原因となって生まれる。動植物や、キメラみたいな見た目が多いのに対して、鬼はほとんどが人型。

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