閑話休題 登場人物紹介②

 人がいっぱい出てきたので、この辺で登場人物紹介しときます。これから出てくる人もいますが、この後はエンディングまで突っ走るつもりなので、ここで一挙にご紹介します。もしかしたら追加の新キャラ出そうな気もしていますが、とりあえず。


※読み飛ばし可



八張やばりえんじゅ (32)男  反魂儀呪リーダー

 桜谷集落を仕切る五人組の一家・八張家の長男。元々曰く付きな家から嫁いだ母親(久我山あやめ:既に他界している)のために肩身の狭い思いをして生きてきた。父親が死んだタイミングで集落を出たため、八張家は実質没落した。

 直桜が神喰いの惟神であると知った時から直日神と枉津日神の二柱を降ろせる器であると確信していた。小倉山で護という神殺しの鬼を見付けた時点で計画はできていた。

 二人への執着はもはや異常。直桜が嫌いそうなタイプの男ってどんなかなと考えて作ったらこういう性格になりました。一見しては温和そうで、その実、内心は人を見下しているのがチラ見えする感じというか。あとは、今後の展開でなんで槐がこんな感じの人なのかわかるかなと思います。

 護の初めての人、ですねぇ。護にとっては最早トラウマ級の事実だと思います。ちなみに槐がタチです、勿論(笑)。その後、護がタチになったのは反動かもしれない。護は槐のあと、恋人は直桜までいませんでした。マッチングとかでセフレしてた程度。その時とかリバだった感じです。本当にね、槐、罪深いです。



朽木くつきかなめ (28)女  呪法解析室室長 兼 呪法解析・回復担当統括

 司法解剖医として、ちゃんと医師免許持ってる社会人。回復師ヒーラーでもあるが、本人は死体をさばくほうが好き。タイトな服着て胸がでかくて9㎝くらいのヒール履いてる白衣着た美人て、いいですよね。直桜は全く興奮しなかったけど。作者は興奮しますよ。

 惟神という特殊体質ともいうべき存在に大変興味があり、直桜が来る前は律に執着していた。今でも律のことが大好きだが、瀬織津姫神に嫌われていてあまり近づけない。

 性的思考については不明だが、あまり性別で人を好きになるタイプではなさそう。そういう意味では直桜と気が合う。

 色々、拗らせているが性根は悪い人間じゃないので、何のかんのと直桜とは仲良し。護は会う度に揶揄われるので、あまり得意じゃないタイプ。研究熱心なところは穂香と似た者同士。そのせいか、穂香をとても可愛がっている。呪法解析室に穂香を呼んだのは要。

 


垣井かきい穂香ほのか (26)女  呪法解析室副室長

 どこにでもいるOLさんのような可愛らしい女の子。でもそれなりに辛い思いをして今に至る腐女子。呪具技工士としての腕は13課で随一。母の腹の中で死産した姉の死霊が守り神として憑いているせいで、霊力も強い。

 同期である護のことが好きだったが、腐女子の直感で護がゲイだと気が付いてからは気持ちを忘れることにした。直桜に会って二人が恋人だと知ってからは尊みの方が強くて、二人を壁になって見守りたい。

 そのうち直桜と律と三人で御腐オフ会してほしいなと思ってます。ちなみに、律と穂香は面識はあるけど互いを腐女子だと認識はしていない。



枉津日神おうつひのかみ

 本当はこの漢字で枉津日神まがつひのかみと読む。正式には八十やそ枉津日神だけど、作中はわかり易いように漢字変えてます。今後は上記の表記が増える予定。直日神も実は神直日神と大直日神の二柱がいますが、作中では二人の神様を一人にして書いている感じです。直日神と枉津日神が表裏という設定も、文献上は賛否ありますが、作中ではそういう扱いで書いてます。

 神様は、ほんわか柔らかい性格であってほしい、という作者の希望から俗っぽい可愛い性格の神様になりました。同じ理由で直日神もあんな感じです。特に枉津日神は今後の展開で色々あるので、余計に可愛い性格になりました。



神倉かみくら梛木なぎ(?)性別不明  13課副班長

 熊野の神倉神社が御神体としている巨石・ゴトビキ岩の化身。熊野信仰の原始といわれる神で、神域である熊野そのもの。祓戸大神よりずっと古くから存在する国つ神。

 長らく俗世に関わっているせいか、性格や思考が人間寄りというか、神様にしては俗っぽい。梛木が本気を出したら日本が終わる。それをわかっているから、本人も加減している。理を守るのは神様の本能。人の世間は人が守るべきだが、そこに少しだけ神が力を加えているような感覚で警察に関わっている。

 班長の須能忍とは、忍が小角と呼ばれていた頃からの付き合いで、忍の誘いでなかったら13課には興味すら抱かなかった。

 


須能すのうしのぶ(1300歳くらい?)男  13課班長

 役行者本人。いわゆる「死ねない人」であり、自らの意志で死なないのではなく死ねないから今も生きている。 (作者の別の作品『萬事処あやし亭』に登場する志念と同じタイプの人間。尚、志念とは面識がない)

 明治期に特殊係が創設された当時から所属しており、戸籍上は何度か死んでいるので名前もその都度、変わっている。13課そのものといってもいい存在。

 淡々として表情の変化も少ないが、優しい人。何となく可愛らしい大人。料理を始めとした家事が趣味。生活力のない梛木と半同棲中。

 現場に出ることは滅多になく、現在は後輩の育成と責任を取るために班長をしている。

 すっかり忘れてたけど、白子アルビノ設定です。長い白髪を緩く結んでるイメージ。


 

水瀬みずのせりつ (25)女  怪異対策担当統括

 瀬織津姫神の惟神であり、怪異対策担当部署のリーダー兼統括を担っている。普段は大人しく微笑んでいる淑女だが、剣の腕が立ち、戦闘モードに入ると非情なまでに強くなる。扱う武器は日本刀メインで薙刀も使える。

 集落にいた頃、直桜を世話してあげていたお姉さんは律のこと。腐女子への目覚めは割と早く、抑圧された環境の反動もあり、のめり込んだ。直桜には偶然バレてしまった感じだが、直桜があまりにも抵抗なく漫画を読んでいたので止めもしなかった。

 直桜は可愛い弟であり淡い恋心は確かにあったが、本心では陽人に想いを寄せていて、自覚もある。惟神になるため左目を抉られた容姿の自分では陽人にはふさわしくないと気持ちを抑え込んでいる。陽人の想いに応える気は、今のところない。



瀬織津姫神せおりつひめのかみ 女神

 祓戸四神・一の神。直日神が聞食した穢れを清流で流す役割を持つ神。中臣の大祓詞の中にしか登場しない(記紀には登場しない)神様。

 桜谷集落では一の神である瀬織津姫神の惟神が登場しないと次の惟神が生まれないとされ、絶やしてはいけない最も大切な惟神として大事にされてきた。瀬織津姫神の惟神を担う水瀬家はどんな手段を使ってでも惟神を産み落としてきた。その代償が眇目で、惟神になる人間は生まれてすぐに左目を抉るのが慣例化している。

 律が惟神になった時、律の目を抉った事実に腹を立てた瀬織津姫神に律の両親は殺されている。現在、水瀬家を継いでいるのは律の死んだ父の妹夫婦。

 とにかく律が大好きで律さえ幸せなら他はどうでもいい。好戦的な性格で戦闘でも率先して前に出る。

 使う武器は中啓と日本刀で、武力に大変優れている。神降ろしの状態の惟神は基本的に背中に神様を背負っているような状態。(直桜の神喰いと違って魂までは繋がっていないので、中に納まれない)。普通の人間には見えないが、霊感の強い人間なら背中に何かいるなと気が付く。



咲矢さきや白雪しらゆき(18くらい)男  怪異対策担当所属

 宮内庁所蔵の鬼丸国綱が行方不明になった事件で発見された人間。体内に刀を取り込んでいたので、放置できずに紗月が13課に連れ帰った。

 記憶を刀に侵食されているので自分が何者かを思い出せない。多分人間だが、刀との同化が進んでおり、人外のような存在になっている。その影響か、性別が安定しないので、容姿は中性的。今のところ体は男。

 飄々として何を考えているかわからない子だが、原始的な感情に素直に従う性格。



丑霧うしきり剣人けんと(19) 男  怪異対策担当所属

 反魂儀呪に呪詛にすべく誘拐された孤児だったが、運動神経が良く剣筋が良かったので人間武器のように扱われていた。反魂儀呪に宛がわれた呪具・千子村正に憑り付かれている。とある事件で紗月に負けて保護される。

 環境のせいで感情が死んでいたが、13課で過ごすうち、自分らしさを取り戻し始める。物静かで口数が少なく、単語で話す癖がある。



霧咲きりさき紗月さつき(36)女  13課アルバイト

 20年以上13課でアルバイトをしている女性。13課の生きる伝説と呼ばれるほどの功績を残し、本人がどんなに辞めたくても辞めさせてもらえずに、仕方なくアルバイトに留まっている。立場としては警視正のポジションが保持されている異例中の異例の人物。

 ずば抜けて霊力が高く多い。その質量には忍も舌を巻くほどで、どんな霊術も呪術も簡単に使いこなしてしまう。武術にも長け、大抵の武器なら一度触れれば大体使える。霊力が多いせいで見た目も年を取らないので、よく20代と間違われる美魔女。思考力と想像力が高く知識量も多いので、推理系も得意。

 所謂、巻き込まれ体質で出歩く先々で事件に遭遇しては解決して帰ってくる。そこで拾った行き場のない人間を13課に押し付けて保護させたりしている。白雪と剣人は紗月に拾われて13課所属になった人たち。

 誰よりも普通に生きたい、畳の上で死にたいと思っているのに、そこから一番遠い場所にいる可哀想な人。そういう意味では直桜と気が合うかもしれない。

 今作では名前しか出てこない人になりそう。



一倉いちくらみなと(22)男  反魂儀呪特攻隊

 基本、日本刀を使うが銃も使える。反魂儀呪の武闘派戦闘員。

 特に思想がある訳ではなく、行く宛なく彷徨っている所を槐に拾われた。本人は血なまぐさい戦闘が楽しめればそれでいい。殺しが好きというわけではないので、入ってきた後輩には優しいし死なないための指導もする。剣人は湊に指導を受けた。



仁科にしな楊貴ようき(16)女  反魂儀呪特攻隊

 湊を慕ってついて歩いていた孤児で、湊が反魂儀呪に入ったから一緒に入った。湊の言葉が絶対で、世界の総て、みたいな女の子。湊に武術を習っているので同じ武器が使える。運動神経は湊より良い。

 プライドが高く、結構わがままだが、湊の言葉には従う。槐のことはあまり好きではない。反魂儀呪がやろうとしていることには、うっすらと怖さを感じているが、湊が席を置いているので何も言えないでいる。

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