第5話 脱出計画!え?天使の襲撃⁉

 さて、魔力を操作できたことだし、脱出しようかな。

 なんか、身体能力も上がってるみたいだし……これ、レベルアップか?

 ステータスがないだけで、もしかしたらレベルはあるかもしれないな。


 さあ、計画を練ろうか。

 あのスキンヘッドえぇと…名前は……ジョン?かな


「おいジャック!ちゃんと見張っとけよぉ!」


 ジャックだった。

 うん、やはり俺には知的な悪役は向いていないな。

 さて、どうしたものか。


 天使の発言からして、「この魔力」持ちはほかにいないとしても、「魔力持ち」はさほど珍しくない……というか皆が魔力を持っていると考えたほうがよさそうだ。

 俺は油断して負ける悪役じゃあないんでね。用心深くいこう


 ただ、「19歳の時主人公に殺される」ことが確定しているから、逆に言えばそれまでは何をしても死にはしないはずだ。じゃあ一旦ほかの人間の力量を確かめるためにも、一度脱出してみるか……?

 よし!いk


「敵襲ぅぅぅ!」


「なんだ!王国の騎士どもかぁ?」


「なんだ?翼が生え」


「マイケルぅ!冗談じゃない!なんだこいつらは!」


「うわぁぁぁぁぁぁぁ」


「助けてぇ」


「おかぁさん……」


「くらえぇぇ」


 おぉう

 さっきの天使のでっかいやつみたいなのが虐殺しとる

 ひっでぇ、捕らえられた人まで殺してらぁ

 お、こっちに向かってくる。魔力隠しとこ


「「「隠れても無駄です。あなたですね?私たちの妹を殺したのは?」」」


 妹?あぁ、アレ妹だったんだ

 悪いことしたなぁ……

 ごめんね?

 じゃあ死体を拾って……

 うわなにこれ!?なんか手についたぁ

 ばっちい……


「これのこと?」


「「「ヒッ」」」


「「「私たちのスケアクロウになんてひどいことを……」」」


「「「許さない」」」


 いやあんたらもっとひどいことしてたじゃん。

 引くわぁ……いや悪役的にはこうか?


「敵対者以外の、というか人攫いの被害者を殺してその言い草…天使は正義の味方じゃなかったの?これじゃ悪役みたいだよ?」


 いい感じにリスペクトを伝えられたのではないだろうか。

 グッドコミュニケーション!


「「「安い挑発だな、だが」」」


「「「乗ってやる!」」」


 バッドコミュニケーション!

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