第2話 ステータス!え?そんなものない⁉

 さあ、転生してまずやることと言ったらステータスチェック!

 え?テンションがさっきと違う?いいじゃん!テンション上がってんだよ!


「ステータス!」


「うるせぇ!さっきから何なんだてめぇはよぉ!」


 あ、ないんですか。ステータス

 主人公だけの特権みたいな?

 おかげでちょっと落ち着いたよ。


 このシーン私のモノローグとかで出てこないよね?

 どんなキャラで行くにしてもこれはちょっといただけないかな……

 ボロ出そうだし、幼少期は無口キャラで行こうかな


「……」


 こんな感じで!

 この体の記憶を覗いた感じ、どうやら故郷の村をこの商人が手引きした盗賊に滅ぼされてるらしいし、私の被害者第一弾はこいつらだな

 ま、今のヒョロガリな体じゃあ、私を殴った護衛のスキンヘッドに傷をつけるのも困難だけどさ。ていうか檻の中に閉じ込められてるしな


 ただ、推定重要キャラの私には何かしらの才能か能力があるはずだけど……

 魔力とか?あったとしてもわからんけどさ。今までなかったものなんて早々知覚できないしね。


 ん?あのスキンヘッドが偉そうなやつのところへ行ったぞ

 何を話すんだ?


「ボスー?」


「なんだジャック、まさかここを嗅ぎ付けられたのか?」


「いや、そういうのじゃなくて今月の報酬の代わりに、あのガキくれません?

 ちょっと良いツラしてまして。こう、溜まってるんですよ」


「駄目だ。あいつはお貴族様が予約してるんでな。わざわざ村まで襲って手に入れたんだぞ」


「あのガキだったんですかい……はぁ、しょうがない」


 誰だか知らないがご愁傷様……幸せにな!

 いや待てよ、ここに私以外に子供はいないぞ?

 え?もしかしてTS転生だったりするのか?いや付いている……

 男色家か!悪役のバックストーリーとしてはいいが、私個人としていやだ!

 計画変更だ!ゆっくりと修行している暇はない!今すぐ戦う術を探さなくては!

 先ずは師匠キャラでも探そうか!

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