第16話 違いを認識すればいい
人は人と違う。
当たり前だけどみんな認めたがらない不思議な理屈だよね。
一緒でもいいし違ってもいいし、わたしとしては自分は誰に似ていたとしても自分でしかないから、他人との際に意識がロックオンするコトはあんまりない。
視界のすみっこで「あ。ちがうね」って思ったりするコトくらいはある。
でもそのコトで何か感情が揺さぶられるコトは殆どない、と思う。
少なくとも記憶している限りは。
他人と同じだっていうコトって、どんな価値があるんだろう?
そんなの考えたコトなかったんだけど、知人から言われた一言がきっかけで意識がフォーカスしちゃった。
「やっぱみんなと同じ服着ていると安心するわー」
「みんなが聴いてる音楽をチェックしておきたい」
わたしにはこの言葉の意味がよく分からなかった。
なんで安心するの?
なんでチェックしておきたいの?
本人はさらっといっただけでどっか行っちゃったので、意味を聴くヒマがなかった。
制服着てオリコン上位だけピックアップしてくれるみたいなサービスがあったらイイな、って意味?
わたしはそういう感情を持っていないのでよくわかんない。
そんなコトで日々を安心して過ごせるならなんてうらやましい、とは思う。
残念ながらそんなコトで、わたしが安心したりとかできないけどね。
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つづき
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