第10話 シュネーレあれこれ

「……。みんな寝てるか…。研究が楽しいのと雪で明るいので夜遅くになっちゃうな…。ちょっと孤独。」

ゴソゴソ

「おやすみ。ミトラちゃん。」

「おい。布団に入ってくるな。」

「うぇ!起きてたの!?」



寒い…。でも鍛錬しないと…。今日はシールドを一瞬だけ崩壊属性に変える練習をしよう。

「誰が戦車を動かせる人はいないか?」

暇な軍人を捕まえて戦車を動かしてもらう。砲撃くらいは耐えられるくらいにしたいからな。

ドォン!!ガキィン!!

駄目だ。まだ砲弾を崩壊させきれない。もっと集中だ。



「ふん!…よし。魔力は足りてますね!」

「嬢ちゃんいつもありがとなぁ。今日うちの料理食ってくかい?」

「はい!ありがとうございます!」



「ミラはなんでシュネーレのことを知っていたんだ?なにか情報網があったとしてもなんで現状がわからないんだ?」

「ああそれは。私が全知になりかけたことがあるからですね。」

「全知?」

「全知っていうのは神の一つの到達点のようなものです。力が極大化して全ての知識を手に入れる状態のことを指します。その時に色々知って、魔王のことを知り、戦いを挑み、負けました。今は力が弱まってます。記憶も曖昧です。魔力量はそのままですけど難しい魔法は使えません。」

「全盛期で魔王に負けてるのか。」

「ええ。恐らく魔王は闇の神である可能性が高いです。魔法核を与えることができるのは神だけですし。」



「ミトラちゃん!人工の魔法核できたよ!これで私も魔法核持ちだよ!」

「…?魔法核は持ってるだろ?催眠魔法は闇魔法じゃないか。」

「あー…。私実は魔法核持ってないんだよね。催眠魔法の技術を見て盗んだ。魔法核無しで神の魔法使ってる。…何その顔。」

「いや。お前みたいなぱっぱらぱーがそんな高等技術を習得してるのが気に入らない。」

「ひどいなぁー。今夜は寝かさないぞ!」

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