銀髪美少女JKの清楚で無口な昼と変態で囁く夜

黒兎しろ

登場人物紹介と前書き

・主人公 並木 充 (なみき みつる)

【概要】

年齢15歳 高校一年生 血液型 B型 誕生日6月15日

【詳細】

浅村高校に通う高校一年生。

ごく普通の一般家庭で生まれ、ごく普通に育ってきた。勉強も運動も中の下辺りで、将来はごく普通のサラリーマンになればそれでいいと思っている。

大の声フェチで、アニメ鑑賞が趣味ではあるものの、声優目当てで見るアニメもあり、声を聞いただけでそのキャラの声優を当てる絶対声感を持つ。

中学2年生の思春期真っ只中の時期に、動画配信サービスのヨウチューブで、ASMR配信にハマり、チャンネル登録はほぼそれ関連で埋め尽くされている。

基本的に、面倒くさがりで、いつもやれやれしているが、熱中することになると人が変わる。


・メインヒロイン 雪本 雪菜(ゆきもと せつな)


【概要】

年齢15歳 高校一年生 血液型 AB型 誕生日1月6日

【詳細】

浅村高校に通う高校一年生。

日本とフィンランドのクォーター。ちなみに

生まれは日本で、母方の祖父がフィンランド人。つまり母がハーフ。

銀髪で、琥珀色の目をしている美少女であり、声も美しいことから幼稚園の頃から、周りから一目置かれていた。それもあってか、元々性格からか昔から人と付き合うのが苦手。

そんな時に、ASMRに出会う。いつの間にか自分の声をコンプレックスに感じていたこともあり、ASMR配信でそれを発散させる。高校生になってもそれは変わらずにいた。

周りからは、声が低く、見た目も可憐で、デフォルト敬語なのでクール系銀髪お嬢様に見えるのだが、中身は真逆である。

大の匂いフェチ、特に男性の匂いを嗅ぐのが好きで、身近に男が居ないので父親の服などをよく嗅いでいる。大の変態である。

また、ドSの見た目ながら、ドMな面(自虐ネタが大好き)もあったり、様々な特殊性癖・趣味がある。

しかしながら秘密主義で、シャイで、人見知りな性格なのでそういうおもしれー女な面を家族以外に見せることは無い。


しかし、、、、、、主人公には?……



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


<プロローグ>


俺は夢を見ていた。夢の中でそう理解した。


なぜなら、俺の目の前で、有り得ないことが起きているのだ。


それは、あの、雪本 雪菜が、俺の耳元で、あの声で囁いているのだから。


「充……今日も頑張ったね……いい子いい子ぉ……」


吐息混じりに、妖艶にそう、バイノーラル録音よりも鮮明に彼女は囁く。


「ちょ、、お前、いつもの男みたいな低い声は!?」

僕はそんな声がこそばゆくて、大声で彼女を怒鳴りつけた。


「ひぃっ!?」

彼女は、雪本 雪菜のぼんやりとした幻想は、俺の声にビクッと跳ねた。


「それに、、、なんでお前が、あの星霜ほししも 冷の声してんだよ!!」


「な、なんでも何も……」


「えぇ?なんて?声ちっさくて聞こえないって」


「うぅっ……」


「ゆっくりでいいから、ほら早く、話してみろって!」


「ゆっくりなのか早くなのかどっちなんですかーい!」


「ぶはは、夢の中とはいえお前、酷いな。キャラ崩れまくってんぞ?」


「うるさいです。私は元からこういうキャラなんですよ」


「へぇ、元からなんだ。つまり、そのキャラからすると、やっぱりお前は、あの変態ASMR配信者 星霜 冷なんだな」


「変態って言わないでください!」


「いやだって、、あの配信内容はさすがに変態だろ」


「べ、別にそれはシナリオの問題で」


「でも好きで配信してるんだろ?自分の声を聞いてもらいたくてやってるんだろ?変態じゃん」


「違います!だいたいなんなんですか、なんで星霜 冷を知ってるんですか!まだそんな有名じゃないのに」


「いや、ASMR配信界隈ではそこそこ有名だろ。それに古参だし。昔の若干慣れてない時期から見てるんだよこっちは」


「なっ⎯⎯⎯!」


「だから、どんどん過激さまして変態になってきてるのも知ってる、要はあたしこで、もっと激しく、コメント欄のそういう反応を見たくなった変態さんなんだろ?」


「なぁそうなんだろ?認めろよ?変態 雪本さん」


「うぅ...」


「おーい、雪本サーん?変態雪菜さんの方がいいかな?」


「うう、、ううううううがあああああああああああああああああ!!!!!!!!!!」


急に雪本 雪菜の形をした幻想は、巨大な悪魔の姿に変貌した!!!!!


と思った瞬間、


その悪魔はプシューと空気が抜けるように煙を出し、小さくなって、元に戻った。


「ど、どうせ、私はクズでノロマでビッチで、変態で、声だけの、むっつりスケベ異常性癖オワコンオタクASMR配信者ですよ……」


そう雪本 雪菜の幻想は呟いて、粉が舞い散るかのように消えた。その時の表情は、自分を卑下するような、そんな暗い表情じゃなくて、案外楽しんでいるような、苦笑いのような微笑だった。


「なんだったんだアイツ、、なんなんだこの夢は」


そう言った時、アイツが消え失せた場所の地面に、ヘッドホンのようなものが落ちていた。


「なんだこれ」


よく見るとそれは、俺が愛用している高性能高音質のヘッドホンだった。


「うわ!!!!!」


そしてそのヘッドホンは俺の頭目掛けていきなり襲い掛かってきた!!!!


ヘッドホンは俺の耳にスポットハマった。


「ぎゃあああああああああああああ!!!耳がああああああああああぁぁぁ!!!!!」


そのヘッドホンからは、地獄のような大音量で、星霜 冷の耳舐めASMRを流していた。


本来ならばご褒美なのだが、大音量過ぎて死んだ。


そう、俺はこの夢で死んだのだ。


「はっ⎯⎯⎯!」


その夢で死んで、やっと目が覚めた。


俺は、星霜 冷のASMR配信を付けっぱなしにして、ヘッドホンで聴きながら、机に突っ伏して寝ていた。


だからあんな夢を見ていたのか。


ったく……俺が雪本と出逢った頃を思い出しちまったじゃねえか……


なぜか夢の時の俺は、まだ雪本が星霜 冷だって気づいてないし。


もしかしたら、雪本の正体を気づかずに高校生活を過ごしてた可能性もあるんだよな。


そうだったら、俺は、クソつまんない高校生活を過ごしていただろうな。


俺は、運命に感謝して、また星霜 冷の配信を聞き直すことにした。

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