転生氷魔法使いと願いの果て
桃井桜花
序章
人生終了のお知らせ
普通のOLライフ。
何事もなく、平和に暮らして生きていた私に突然、人生終了のお知らせとなる出来事が訪れてしまった。
*
私の名は
独身歴30年の普通のOL。小規模な株式会社に勤めている。
毎日、後輩がやってしまったであろう、ミスの責任取りをし、上司のご機嫌取りをしながら、仕事に追われている今日この頃。
そのせいか、体調を崩しがちの日々を送っている。
だが、あの
残業は毎日。
しかも、残業代も存在し無い。
いつか、あの
*
家に帰る前に、癒しのお供となる酒とつまみを補充しに、コンビニに寄り道をし、信号が青になるのを待つ。
ちなみに、私の癒しは漫画。
BとLモノを読むのが、心と目の保養になる。
会社の後輩や上司やらに「恋人を作らないなんてシンジラレナ~イ!」って言われたこともあるけど、人それぞれでいいじゃん! 恋人いないのは負け組なのかっ! と内心キレつつ、「あはは」と愛想笑いをするのが、ここ最近の日常に挟まれる。
私の人生なんだから、放ってほしいものだ。
まぁ、色恋沙汰には興味はあるけど、今のまま恋人がいない方が自由に生活できるし、漫画をわざわざ隠す必要もない。
今の生活に苦はないから、案外充実している。
なんやかんやで、左右の車が止まり、信号が赤から青に変わった。
仕事用の
すると、反対側の車両から大型トラックが勢いよく走ってきて、停まることも無く……。
───その存在に気づいた時にはもう遅かった。
トラックに撥ねられ、ドクドクと温かいものが、体内から流れていく感触と異様な痛みを感じた。
周りにいた通行人らの声は、雑音にしか聞こえなかった。
私に声をかけてくる者たちも。
──あぁ。眠くなってきたな……。
私は睡魔に勝てず、夜空に目を向けたまま、そのまま眠りにつくために、
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