生命保険料控除のススメ

 生命保険料控除とは読んで字のごとくです。

 一般の生命保険料を払っていたら控除しますよという話。生命保険に入っている人は、生命保険控除証明書が送られきて、それを会社に提出する仕組みになっています。


 年末調整の書類のひとつに、保険料控除申告書があります。そこには生命保険料控除という大枠がありまして、さらに3つに別れます。


<生命保険料控除>

 ・一般の生命保険料

 ・介護医療保険料

 ・個人年金保険料


 国税庁——保険料控除申告書

 https://www.nta.go.jp/users/gensen/nencho/index/kyuyosyotokusya.htm#a005

 記載例のリンク先にあるpdfがそうです。


 ふむ。生命保険は分かる。生命保険に入っていたら控除してもらえるんだと。結婚したら入らなきゃだけど、独り身の20代、生命保険に入るのも……

 介護保険料も字の通りだろう。払ってないな。

 個人年金保険料は、なんぞ?


 と、二十年有耶無耶にしたまま放置してきた私です。


 対象となる保険の一例をあげておきます。

 一般の生命保険 :定期保険、終身保険、学資保険

 介護医療保険  :介護保険、医療保険、がん保険

 個人年金保険  :個人年金保険


 しかし保険というのはライフプランに合わせて選ぶものです。税金の控除を目的として選ぶものではありません。

 20代独身だと生命保険は必要なのかと正直疑問を感じますし、医療保険やがん保険はどうでしょうか。各々必要だと感じれば加入するくらいです。


 では個人年金保険はどうでしょう。

 会社勤めの方や公務員の方には、拠出型企業年金、団体積立年金(終身)保険というものがあるかもしれません。一度確認してみてください。

 年金と名前があるように、任意加入の年金になります。

 大雑把な説明ですが、途中で引き出せるプランは一般の生命保険料として控除の対象に。引き出せないプランは、個人年金保険として控除を受けることができます。


 一般生命保険と個人年金保険はそれぞれ8万円以上の支払いに対して、所得控除の限度額が4万円、住民税控除の限度額が2万8千円と決まっています。

 12ヶ月で割れば約7千円。月額1万4千円積み立てれば限度額に到達します。

 もちろんライフプランの変化に応じて、積み立て額を精査する必要はあります。


 老後資金を積み立てる場合、iDeCoと個人年金保険を利用すれば、浮いた税金も貯金することができるわけです。


 では30年間、月1万4千円を貯める計算をしてみます。

 1年で16万8千円。30年で504万円になりました。


 iDeCoを1万2千円積み立てる場合。合わせてると月2万円6千円となり、30年で936万円になります。

 節税した金額も計算してみます。

 iDeCoのシミュレーションでは、年収500万円だと、30年で86万4千円になっています。

 生命保険料控除に関しては、年収500万の場合、所得税率と住民税率は20%と10%になっていましたので、所得税控除の8万円の20%の1万6千円と、住民税控の限度額5万6千円の10%である5千6百円を足した2万1千6百円。30年間で、64万8千円の節税となります。


 この2つの制度を利用すると、私の計算が間違えていなければ、合計で151万2千円節税でき、約16%の利益上乗せ……もとい本来取られていた税金が、戻ってくるということになります。


 興味を持った方はぜひ調べてみてください。

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