似非ist

双葉紫明

第1話

エッセイってなんだろう?

そんな疑問に生涯付き纏われた男。

いしだ越星。

星の字が使いたかった。

亜星は小林。(汗っかきになるかも)

異星は宇宙。(それに、いしだいっ…)

兎星はお月さまだし、うぜえ、とかイジメられちゃうかも。

それで、えっせい。

星を越える。

こいつは大物になるぞ。

父、石田純二の頭に、エッセイという言葉はなかった。

素足に革靴、駄洒落と下ネタ。

そんな父。

しかし、越星は大人になるまで、やはりエッセイという言葉を知らなかった。

父が芸能人だから、周囲も指摘しづらかった。

しかし、大人になってから付き合った彼女、茜に知らされた。

読み物のジャンルに、エッセイというのがある事を。

だから、決めた。

エッセイストに、俺はなる。

じっちゃんの名にかけて。


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