【男性向けシチュボ】愛が重いアンドロイドに生涯を管理される【フリー台本】
真己
愛が重いアンドロイドに生涯を管理される
マスター、お目覚めですか。
本日は■月■日、現時刻は午前7時0分です。
速やかに起床してください。ご気分はいかがですか?
本日のタイムスケジュールを鑑みて、起床時間を1時間早めさせていただきました。
「まだ眠い」とおっしゃいますが、世間一般的な基準で言えば、もう朝です。
布団の中で芋虫のようにうずくまっていないで、起き上がってください
ほら、カーテンを開けましたよ。
無理やり起こすだなんて血も涙もない?
何をおっしゃるのです。当然ではありませんか。
アンドロイドに体液は流れません。私の身のうちにあるのはオイルと電気回路ばかりですから。
そういう意味ではない?
これだから人間は。自明のことを不可思議のように語って、「詩的だ」と表現するのです。全くもって理解不能です。
本題に戻りましょう。
本日のスケジュールを確認します。
起床後速やかに朝食を食し、身支度を整えます。
スーツは、本日の会談相手の趣味・趣向・立場関係を考慮し、私が選択しました。
「自慢の秘書が選んでくれたなら安心だ?」
私は秘書アンドロイドとして最善を尽くしているだけです。
私を連れ歩くマスターが、貧相な容貌していれば、私の品質が疑われるのです。
私は科学技術を結集して作られた、現時点での最高峰のアンドロイドです。
その私を使うあなたが、それを理解していないのは宝の持ち腐れでしょう。
あなたは本当に、私の価値も、自分の価値も分かっていない……。
…………いえ、話が逸れました。
私としてことが、少々感情的になってしまいました。
完璧な私のプログラムを、あなただけがいつだって乱してしまう。
マスターはなんて罪深いのでしょう。
あなたほどだらしのない人間は見たことがありません。
並のアンドロイドでは、あなたのペースに呑まれてしまうでしょうが、この私は違いますから。
さあ、本日もあなたを厳しく、徹底的に管理させていただきます。
私がいないと、何もできないのあなたが悪いのですよ。
最高傑作のアンドロイドは、泣き言も怠慢も許しません。
あなたの1分1秒を決めるのはこの私です。着るものから食べるもの、将来の伴侶まで、私の選択に従ってもらいます。
あなたの24時間は、私が握っているのです。
あなたの将来は、私が左右するのです。
あなたが生きている限り、私が全てを決めて差し上げましょう。
……この意味を本当にお分かりですか?
言葉にするまでもありませんが。
これがアンドロイドの愛なのですよ、マスター。
クレジット表記例
真己
「【男性向けシチュボ】愛が重いアンドロイドに生涯を管理される【フリー台本】」
pixiv:https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=21412187
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