第4話

緊張しながら待ち合わせした駅に向かう。

「はじめまして。」


「かわいいね。」

この言葉をきいて安心した。人生に通知表があったら「大変よくできました。」とかかれる、そんな感じだ。その一言で私は私を肯定できる。


私はこのおじさんに喜んでもらおう、と務めて笑顔で振るまった。


おじさんと30分ほど過ごし、解散する。

おじさんに封筒をもらった。開けると、約束していた通り、一万円札が入っていた。


スマホを見るとリサから大丈夫?とラインがきていた。


リサとネイルに行った。「きいてよ、いきなり手つないできてめっちゃキモかった。」「わかる~。私んとこのオジも旅行行こうってしつこくて。一緒の部屋にしようって絶対無理なんだけど。」「いつかはひとつになりたいな、とか。」「きっしょ~。」



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る