3匹の子豚part1
煉瓦で家を建てようとする子豚を、
上の兄弟達は、罵った。
「馬鹿野郎。
いつもそんな、のろまで遠慮しがちだから
いい材料を先に奪われるんだぞ。
俺達は、コストを抑えて、
お前より先にもっと安く楽に家を建て
いい暮らしを味わってやるんだ。」
1日目、
長男豚の建てた藁の家に、狼がやってくる。
こんな家吹き飛ばしてやる。
あっという間に崩れ、
可哀想に、狼の餌に。
2日目、
次男豚の建てた木の家に、狼がやってくる。
こんな家吹き飛ばしてやる。
木の家は少し時間がかかった。
3日程かかったが、解体され、
可哀想に、狼の餌に。
5日目、
三男豚の建てた煉瓦の家に、狼がやってくる
こんな家吹き飛ばしてやる。
レンガの家はびくともしない。
丈夫で、頑丈。
解体できず狼は、
恥ずかしがり、2度と戻らなかった。
暮らしも落ち着いた頃。
その後、やっと何かに気づいた、
三男豚が一言。
「俺が生き残れたのは、
兄貴達が、
モルタルの乾くまでの時間を
稼いでくれたおかげだったんだ…」
目には涙が浮かんでいた。
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