第6話

妹視点


  私はお兄ちゃんからお兄ちゃんだけから愛情と優しさを貰った。


 離婚してから数日、母親はだんだんとやつれおかしくなっている。でも私達からしたらどうでもいい。


 「お兄さんを置いて一緒に暮らしましょう」


「は??」


 「お兄ちゃんはもう十分一人で生きられるわ、だから私と二人で一緒に暮らしましょう。」


「そんなの絶対に嫌!!」


「じゃあ、私が出て行くは」


「別にいいよ!」


「本当に、お兄ちゃんも含めて酷い兄妹ね。」


私も最低な両親だよ。


 「はぁ、でも私が出て行ったらお兄ちゃんと別れることになるわよ。」


「なんでよ。」


「貴方達は確実に親戚に別々に引き取られる。」


そういえばお兄ちゃんは言っていた。親戚もヤバい人達しかいないから関わちゃダメだって。


 「私達の家の事情は特別でね、絶対に引き継ぐ人が必要なのよ、だから本当はお父さんがそれをする予定だった。」


「まさか、それでお兄ちゃんか私に」


「そう。」


  私は知っている。何度もこの家から出ていこうと考えたから、この世がアニメみたいに上手く行かないことを知っている。


 「お兄ちゃんと別れたくないなら分かるわよね。」


「・・・っ」


「これからは私の頼みを聞いたら貰う」


「・・・わかったよ、お母さん」


「早速だけど、私の頼みがあるんだけど」


「何?」


「お兄ちゃんとは仲良くしないで」


「なんで!!」


「私がムカつくからよ。私からお父さんを奪ったくせに、仲良くしてるのがムカつくからよ。」


ーーーーーーーーーー

 現在


 私は親戚に監視されている。


 家ではクソに監視されている。家中が盗撮されている。


 私はお兄ちゃんと仲悪くしないといけない。


 夜に携帯を触って泣きたくなる。


 お兄ちゃんはこの携帯をどんなに努力して買ってくれたのか、

なのに私はこれを親戚に連絡するだけの道具になっている。


 お兄ちゃんはこれで女の子らしく楽しく遊んで欲しいと言っていた。


 けど、それは親戚の報告にしか使っていない。



「ただいまー!!」


  チッ〇〇帰ってくんな。


 「おかえりお母さん!!今日もお仕事お疲れ様」


 ぜってぇ遊んでいただろう。〇〇


「今日は何の料理にしようか??」


どうせ作らないくせに〇〇


 その袋もタバコと酒隠す為だろうが〇〇!!


  

 そしてお兄ちゃんが帰って来る。


 「ただいま」


お兄ちゃん、今日もお疲れ様いつもありがとう。


 「クソ兄貴」


 大好きお兄ちゃん

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