22話 久しぶりの旅行。1
花の都ユートピアは海辺の都とも呼ばれていて、豪華客船で近くの島や渦潮の見学に野生のイルカの可愛いらしい姿が見れて人気スポットです。
セイントホテルは三ツ星で有名なホテルで観光客に仕事の合間に楽しみたいと思っている者達が大勢、宿泊しています。
俺は、シェーン・ロングベルク公爵で妻は1人いるが子供はいない。
俺は、このホテルにある図書室で本を読むのを楽しみにしている、ここのオーナーが本好きで恋愛小説、推理小説、百科事典、聖書、医薬辞典、パリス国、歴史書など数多く所蔵してあるのだ。暇潰しにもってこいの図書室いや図書館だ。
失礼、暇潰しではありません、公爵家にも図書室はありますが、恋愛小説や推理小説は置いていませんので、怪盗アバンを今回読もうと探しております。
図書室で本を選んでいると男女の話し声が聞こえてきた。決して盗み聞きを、しているわけではない、人が居るか居ないか見回して話し始める位の配慮をするべきだ。
男の声は美丈夫を連想させる程の良い声をしている、年は20代前半で相手の声は小さ過ぎて聞こえにくい。
男女の別れ話のようだ。段々声の音量が上がり始めた。男は浮気していて婚約者に攻められて面倒臭いと思い別れると言い出したようで。
婚約者と婚約解消する、と話している何故婚約者と婚約解消をする必要があるんだ?
普通は浮気相手と別れるのが正しい選択だと思うがな浮気相手の方を愛しているのか?
きっと婚約者から毎日浮気を責められて、うんざりしていて別れる決心をしたのか?
僕なら、一夜限りのアヴァンチュールで済ませるがな、婚約者がいるなら同じ相手は面倒な男女感の縺れがおきるんだ。
ん?泣きながら女性が俺の前を通り過ぎて、こちらを一瞬見ると微笑んでいた。
悲しくて泣いていると思ったが、どうも違うようだ。あれは嘘泣きだな、その時感じた違和感だ。
女性が出ていくと、男性が普通に歩いて僕の前で止まり話しかけてきた。
「サミエル・プランデル子爵と申します、お恥ずかしい、ところを見られてしまいました」
気まずくないのか?挨拶されるとは思っていなかった。
「すいません、誰か居るとは気付きませんでした。僕は、シェーン・ロングベルグ公爵です」
サミエル子爵は誘ってきた。
「明日船で、この辺の渦潮やイルカの観光をするのですが、ご一緒しませんか?」
いつもなら断わるのだが、さっきの喧嘩の続きを僕は、聞くき満々だった。
「良いですね、妻も一緒ですが良いですか?」
「はい、一緒に参加してください。明日、朝10時はどうでしょうか?」
「はい、10時に参ります」
明日は、何か面白い出来事が起きるかもしれないなと、安易な想像をしながら楽しみにしている。
ホテルの朝は早い朝食は、パンとコーヒーにサラダだ。ユートピアでは朝からベーコンやウインナー、スープも胃もたれする原因になる物は食べないようです、僕は腹が減るな。
ヴィヴィアンには、昨日寝る前に男女の喧嘩話を聞いていたら招待されたんだ。と説明しといた。
ヴィヴィアンは思った。面白そうな、お話ですわね。
「立ち聞きしていたのですか?」
「ホテルの図書室で本を読んでいたんだよ」
約束の時間には歩けば丁度良いだろう!
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