20話 手紙。
愛しの君へ
僕は君と初めて出会った日から、君に恋している、3年前、任務で雇った女性20代前半に、女の子10歳と3人で偽りの家族として暮らしていた。
1年過ぎた頃、君からの手紙が届かなくなり、おかしいと思い初めていたら偽りの妻役の彼女は僕の寝酒用の酒に媚薬を盛っていたんだ。
その日1度だけ一夜を共にした。
本当に申し訳ない、この告白を書かない方が良いと解っているが打ち明けないと僕は君の元に戻る資格がない、そう思い君に許しを乞うしかないんだ。
すぐ、上官に連絡し全てを報告して任務を辞退し国に戻ることにした。
君の待つ屋敷に戻るまで彼女の料理に飲み物は摂らないようにしていた。
あの日、君が出した手紙を彼女が読んで僕の後を、つけていたんだ。1度目は多分、彼女が刺して倒れた後、もう1度誰かに刺され気を失っていた。
2度目は多分、この国の王妃エリザベート様だと、思う後で知らされたんだが、彼女は王弟と浮気していて僕に、王弟と抱きあっているのを見られたと思い刺したようだ。
護衛兵が止めろよと、言いたいが相手が王妃だ悩むところだ。
この後、隣国の王様に全て知られて離婚され投獄されたようだ。
女性の力だし王妃はスプーンより重い物は持たないから傷は浅かった。
王妃の護衛が運んで医者にみせてくれたしね、そして隠ぺいしたようだ。
僕が見たのは男性の方で隣国の王弟だとは兵士から聞くまで知らなかった。
兵士がなぜ隣国の王弟だと話したか、今日あった不運な出来事を誰かに話せば命は無い。脅しだろうと思う。
女性も隣国の王妃とは知らなかったんだ。君の待つ屋敷に戻ることが可能になった。
もしも、まだ僕を愛しているなら門に君の好きだった花を、桜を置いてくれないだろうか?
無かったら僕は、どこか違う町で暮らすよ。
追伸
僕はCと言う組織の秘密工作員をしていたが、この事はたとえ親子、夫婦でも秘密なんだ。今回で僕は組織を脱退することにしたよ。
だから今まで君に話せなかった。君には今回の事情を少しだけ話したが、この手紙を読んだら水につけてくれ、しばらくすると発火し無くなってしまうから。
私は、ダン・ドリンク侯爵の妻です。
彼からの、手紙を読んで私の知らない仕事をしていたと書いてありました。
若くて綺麗な女性と10歳の少女と、家族だと偽り暮らしていた!
その後、女性はダンを愛し始め私の手紙を読んで、ダンの筆跡を真似て・・・・・・。
私は、まんまと彼女からの手紙がダンだと信じておりました。
文字は本当に彼の字に似ていて恥ずかしい事も書いたりして、その女性が私の夫ダンに媚薬を寝酒に盛って閨をともにしたと書いてあり、その女性と会うことができるなら殴りたいです。
彼は、根が真面目で優しい人です、遊びで女性と閨をともにするなんて、あり得ません!
私は、彼をどう思っているのか考えました。
私は・・・・・・彼の為に何が出来るのだろうか?
信じる・・・・・・?彼の私への愛情を?私の彼への愛情を?悩んで、泣いて、怒り、まだ彼を信頼できる?
私は、彼を・・・・・・まだ愛してる?
2人で生きていきたいと決めました。
僕は馬車に揺られながら久しぶりに見る故郷は、とても綺麗で、もう時期、僕の屋敷の門が見えるはずだ。
見えてきた!僕が居た頃は無かった桜の木が見えてきた。門から玄関まで続く長い道に、桜の並樹が両脇に植えてある。
サ・ク・ラを見たら涙が止まらない、嬉し涙が頬に流れ靴の上に落ちていた。
僕は馬車から降りて門番のセインに挨拶した。
「ただいま、久し振りだねセイン元気にしていたかい?」
「旦那様お帰りなさいませ、奥様と、お嬢様御夫婦も、いらっしゃいます」
桜並樹を歩いて玄関フロアーに、立つと妻がドアを開けてくれた。
懐かしい僕の妻と娘、婿は初めて見たが良い男のようだ。
「貴方もっと早く帰ってよ」
抱きあってキスをしていた。
「ボロいアパートに、住んでいたんだ。遅くなったね、ごめんよ」
私は、思うことは沢山ありますが手紙を読んで、愛してると、気づき、もう一度やり直したいと桜を庭師や使用人達と皆で植えた話しを彼に話して聞かせたのです。
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