第10話 宿命の一撃
天に掲げた魔剣を通して、自分の中に眠る力を引き出す。
なぜ幼い頃から母は居なかったのか。
当然である。
異教の神に使える者、
ルシア自身は戦女神ではないが、その力の一部を引き出すことが出来る。
白く濁りの有った瞳は今や赤く燃え、短く切りそろえてた亜麻色の髪は透き通るような白金色の長髪へと変わった。
自らに眠る魔力をたぎらせたルシアはその力を剣に込める。
魔剣もその膨大な魔力を喜びむさぼり食う。
膨大な魔力を得た魔剣は一筋の光へと姿を変える。
その光をルシアは無造作に領主へと叩きつける。
あっけにとられた表情だった領主はあっさりと両断され光の粒子へと溶けていく。
それを見届ける前に、返す刀を水平に薙ぐ。
領主の手下と、領主の真の主であった悪魔の両手剣が光に飲まれて消えていった。
この街を支配する邪悪をすべて薙ぎ払うと光は消え、ルシアの姿もまた元へと戻っていた。
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