異世界スタートダッシュ 〜ユニークスキル「スタートダッシュ」を獲得したのでかましていきたいと思います

@aksinn

プロローグ

「はぁ、寝たい。」

すでに2週間は会社に泊まっている気がする

「おい月宮外回り行くぞ!」

部長の怒鳴り声が頭に響く

「わっ、わかりました。」

会社の外に出ると太陽が眩しいというか

痛いレベルだ

「おい早くしろ!だいたいお前はいつも

いつもとろいんだよ。」

「すいません、今行きます。」

頭がぐわんぐわんする体が重い

早く行かなきゃ

キキーーーッ ドンッ


「なんで空なんか見ているんだろう。

それにさっきまで重かった体が異様に軽い。」

「誰か119番しろよ!」

「大丈夫ですか!」

なんか周りがうるさい

「大丈夫です転んだだけなんで。」

「何言っているんですか!あなたトラックに

轢かれたんですよ。」

「えっ?」



体中が一気に痛くなった意識が保てなくなってくる


思えば常に一足遅かった

歳の近い優秀な兄

告白する前日に友達と

付き合った好きなあの子

気付いたら自分より昇進していた同期


そんな俺を見捨てず育ててくれた親に

せめてもの親孝行として給料を少しずつ

送っていたがまさか

最大の親不孝をするなんて


「はぁ、これならもっといろんなことに

チャレンジするんだった。」


月宮俊一 35歳 つまらない人生を閉じる




        はずだった


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