第3話 女神

これが原因で、召喚魔法が発動しなかったわけね。


校舎の裏異世界人の死体を見つけました。


私は、姿を消して異世界人の死体の前にいます。


本当に面倒くさい事をしてくれました。


既に、この異世界人の死体を見つけた、人が集まってきています。


この際、仕方ありませんね。


この死体を持ち帰るしかありません。


ハァ~


死体に魔法を掛け、私の空間に運びました。


◆◆◆


魂はまだ離れていないですね。


良かった。


もし離れていて他の神の元に召されたあとではもう手が出せません。


肉体の損傷を治療して、魂を戻せば。


これで生き返ります。


この生徒の名前は聖夜……ですか。


「目覚めなさい! 聖夜……目を覚ますのです」


「う~ん……なっ!? なんで僕は生きているの……まさか死ねなかったの? うっうっうわぁぁぁぁーーん」


「聖夜、泣いている所申し訳ないですが、周りを見なさい! ここは病院ではありません! 女神神界です」


「えっ、女神!?」


「そうです! 貴方はクラスごと異世界ルミナスへ転移する事になりました。向こうに行っても頑張って下さいね」


時間も余りないし、急がないと不味いわね。


「行きたくありません!」


本当に困るのよ!


遺書も回収してきて、見たから事情は分かるけど……


行って貰わないと、私の世界が不味いのよ。


それに……


「この召喚呪文は私が行っている訳じゃないの。だから止められない……それに、貴方が行ってくれないと、皆が困るのです」


「ですが……」


「もし、向こうに行って辛かったら、自殺して良いから、行ってくれない?」


「それじゃ、意味がないんです! 遺書に僕の家の机の中とPCに証拠が……」


「遺書ってこれの事?」


「うそ……持ってきたんですか……酷い、酷すぎます」


「あのさぁ、この世界で自殺すると大変よ!この世界の神は自殺に厳しいから地獄行き確定。馬鹿らしいでしょう?」


「地獄……そうですか」


「そうそう、私の管理する世界ルミナスであれば、自殺しても穏便にしてあげるから……行こう。ルミナス」


「解りました。行きます……」


「そう、良かったぁ~。実はもうジョブやスキルも体を蘇生する時に組み込んじゃったから助かったわ」


「もう組み込んだ?」


「そう、皆にあげた翻訳と収納魔法、それ以外は君の評判を元にジョブやスキルを割り振ったからね。どんな内容かは向こうに行っての楽しみーー」


「ちょっと待って! せめて他のクラスの奴とは別に」


「それは……無理!」


ふぅ~これで一安心。


あとは、向こうの世界がどうにかするでしょう。




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