遠出

 その山間部の小規模な街は避暑地としても人気らしく、木の葉を通る風は涼やかに薫り、山の幸をふんだんに使用した食事も美味で、荘厳な寺社での寝泊まりも新鮮だ、問題があるとしたら、一体いつからここにいるのか、そもそもどうやってここまできたのか、山に囲まれた街の外周は完全に閉ざされておりどうやって帰ればいいのか、皆目わからないことだ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る