遠出

 その山間部の小規模な街は避暑地としても人気らしく、木の葉を通る風は涼やかに薫り、山の幸をふんだんに使用した食事も美味で、荘厳な寺社での寝泊まりも新鮮だ、問題があるとしたら、一体いつからここにいるのか、そもそもどうやってここまできたのか、山に囲まれた街の外周は完全に閉ざされておりどうやって帰ればいいのか、皆目わからないことだ。

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