彼女が寝取られて周りの女子達の様子が?
アキノリ@pokkey11.1
第一章 激動する世界
握り潰したプレゼント
第1話 希望差す世界(改稿完了)
☆佐藤徹(さとうとおる)サイド☆
今年になっての1月15日。
丁度、今日に該当するが彼女が寝取られた。
成宮祥子(なりみやしょうこ)。
ホイホイ股を開く様な屑女とは思わなかったのだが開いてしまったと思う。
舐めさせたつもりかクソ汚い。
そして余談だが多分セックスもしている。
その光景と絶望。
俺は丁度、その行為をやった後だろうけどラブホから出て来た祥子...いや成宮。
彼女を苛立つ様に見つつ。
「何をしていたのだろうか俺も大概」と呟きながらそのままぐしゃっと彼女へのプレゼントの意味で買った品物を思いっきり力任せに握り潰した。
「ったく。本当に全く。どうしようもないぐらい苛つくな。苛つくなぁ!!!!!」
絶叫しながら俺は周りの奴らに白い目で見られる。
だけどそれ以前に俺の目がきっと今は赤く染まっている。
怒りしか無かった。
俺自身が佐藤徹(さとうとおる)という名だから全てに徹してでも一途に彼女を愛そうと思ったのに。
その彼女から先に裏切られるとは思わなかった。
これまでずっと楽しませようと落胆させまいと必死になっていたのだがことごとく打ち砕かれた挙句。
あっさり裏切られた。
「あーあ!!!!!高校にも行きたくないな…というか何もしたく無いわ」
そんな事を呟きながら俺は握り潰し、出血している手を見てから土砂降りの中、帰宅を始めながら町中を彷徨い歩く。
街中は1月の寒気でマフラーで寄り添っている様な満喫しているカップルの姿だらけだった。
いい加減イライラする。
すれ違うカップルを見ながら俺は吐き気と怒りと絶望感。
そしてまた怒りとが湧いてきた。
「何をしているのだか俺も大概」
輝かしい功績もあった様な人間が今はこの様か。
思いながら俺は空を見上げる。
それから薄暗い世界に輝くものを見つけながら歩いているとよろめいてしまい俺はそのまま女性とぶつかった。
ハッとして慌てて俺は顔を上げる。
「す、すいません」と言いながらだ。
そして俺はぶつかった女性のその顔を見て驚く。
なんせ彼女は...知っている顔だったからだ。
その姿は可憐。
何というかチェック柄の服を着ている様なサンタの様な格好の究極の美少女。
山吹小春(やまぶきこはる)さんだった。
他所行きの格好をしており俺に対して...というか涙を浮かべている。
え、え?しまった。
そんなに大きくぶつかってしまったのか?
思いながら俺はゾッとしながら青ざめながら慌てる。
すると山吹さんもハッとしてから「...あ。これ、ち、違うの」と言いながら涙をハンカチで拭く。
それから虜になりそうな笑顔でニコッとしてきた。
「貴方...私のクラスメイトの人だよね。確か名前は佐藤徹君だよね?」
「そうですね。覚えていてくれたんですね」
「そうだね。いつも1人でなんだか物憂げで寂しそうにしている印象だったから。これはそういう意味じゃ無いんだけどそんなに格好良い他所行きの姿をしているのが珍しいなって思って。ゴメン。言葉が見つからなくて」
「あ、ああ。...すいません。実はここらでちょっと買い物していて」
「あ、そうなんだね」
そう言いながらニコニコしながら見てくる山吹さん。
そして「あ。ご、ゴメンね。ちょっと時間が」と言いながら慌てて手を振る。
それからそのまま歩いて行く。
振り返ってきた。
「今日は有難う。佐藤くん。楽しかったよ。会話」
そして去って行く山吹さん。
俺は静かに見送りながら赤くなる。
「こんな事があるとは」と呟きながらだ。
だってそうだろう。
陰キャの様な男が陽キャの女子に話をする事が出来るとは。
スクールカーストトップの女子とだ。
多少なりとでもクソな神様が俺を見ていてくれたのだろうか。
それだったら良いな。
「...にしてもやれやれだな」
そんな事を呟きながら俺はそのまま踵を返して歩き出す。
また大雨になり始めたので慌てて傘を買ってから俺は目の前を見た。
釣銭をそのまま募金箱にぶち込んでから家に帰宅する。
そうしてから玄関のカギを開けた。
すると「待っていた」と言わんばかりに義妹が出て来る。
「お兄さんや。お帰り」
「よお。ただいま...だな」
「うん?どうしたの?何だか深刻そうな顔をしているけど」
「...まあ色々あったからな。正直ゴミの様な状態だよ」
「...まさか浮気とかじゃないよね。アハハ」
「...まあ浮気だろうな。あれは」
ショックを受けながら俺を見てくる美少女。
その顔が怒りに染まっていく。
そして歯が削れそうな勢いでギリギリッと歯を食いしばる。
それから俺を力強く見上げてきた。
「何でそんな真似をするのかな」と呟きながらだ。
俺はその言葉に「分からないな。まさか俺の付き合っている彼女がそうするとは思わなかったしな」と切り出した。
梓はショックを受けた様な顔をしたまま「ねえ。お兄。これ復讐は?」と言い出す。
俺は傘を置く手を止める。
「...待て。復讐って何だ」
「このまま黙って居るつもり?流石に有り得なくない?私なら必ず復讐するよ。浮気とか有り得ない。セックスもしたって事でしょ。汚らわしい!!!!!有り得ない!!!!!」
「それも一瞬は考えた。だけどそれじゃ何も解決しないし俺も悪人になってしまうし俺は嫌だな」
「そうだけど!!!!!私はお兄が裏切られたのが悔しいんだよ!?」
「本当にお前は良い義妹だよな...マジに有難う。だけど俺はそんな気分にもならないよ。今は何も考えられない」
「お兄は優しすぎる...!!!!!」
そんな事を言いながら睨みながら爪を食いしばる梓。
俺はその姿を見ながら「まあ仕方が無いよ。地獄に落ちてもらうつもりではあるけど。だけど今は何も考えられないから。まあ良い事も有ったけど」と答える。
梓は「お兄...」という感じで俺を見てきた。
傍に有った俺の栄光の写ったその写真立てを見た。
そしてそれを開いている台に片す。
「あくまで許せないのは分かる。だけど今は歌と同じ様に全てもう忘れたいんだ。何も考えたくない。すまない」
「...そうだよね。...うん。でも私は絶対に諦めない。地獄に落とすよ。成宮祥子を」
「俺としてはお前にそんな事をしてほしくないぞ。落ち着け」
「このまま黙って居るとか有り得ないだけだよ」
「その。お兄。一つ良いかな」と俺を見てくる梓。
それから玄関に上がって上半身の濡れた服を着替える俺を見る梓。
俺は「どうした」と聞いてみる。
すると梓は「私はお兄が心から好きだから。だから絶対に許せない部分がある」と言ってからそのままリビングのドアを開けて中に入って行く。
それはどういう意味なんだ。
「...?...良く分からないな」
そう言いながら俺は洗面所に直行した。
それからお風呂に入ってからシャワーを浴びる。
正直モヤモヤが全然取れない。
どうしたものか。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます