種よ、もがく。24/1/8

ただホノオばかりが焚き付けられた工房で光芒のもと        

     たしかタブは『種よ、もがく。』


          すいぶん

         たんぱくしつ

           しぼう

          みねらる


    つまり 涙も出てこない水仙のバグだわ


  はらはらと孵り値を浴びるタグを回収していた

   わたくしたちは干上がった水葬のデラシネ

       またそのひとみのこと

          鑑よ屈み

       誰もしらないところへ


循環バスよ離れ

蛇潜の区地の腐り

クダは濁濁とからまり

         恒河沙の色鉛筆は脅迫状を頬に吹く


パレットの宇宙、虚空に刻まれた観覧車に木の実がなる

   ブルーベリーの幾何学、星屑を変容を見とどけよ

  冬と隙間風を置いた双靴の声は一脚の椅子よ軋んだ


膨大な唄だ、叫びのない、焔の明しだ

    関係性は浮かばない。糸杉は勝てる気はしない

 「ただいま、綿柎開(わたのはなしべひらく)」


    そうね、森林に水油を溶かし込む

     遊びに来た風のドレスともすれば

こだました閃光付近に、どうか、生きながられるか


         錆びた鉄道のひとしずくの雰囲気は

           そう 森の廃墟は引き潮に去る

   会えなくなった狐色野道。もうもう

終えて{ルビ逐=オ}えて瞬間に

幸福は思い出の旅路に


          強く痛快だと平たいvioletはいう


行いは日を経たずして、白選、そうでなければ

             その上 舞って黙って

    ひとつの構図に葉色に置かれた石垣が坂がある


無影灯にぢつとする

閉じられた机上での重たげな夕暮れは

   小鳥たちが一凛、遥か遠くを身罷る

      花を咲かせるような命よ溢れては

           気道から今まさに脱落する


      匣の奥は易しくて安らかな深雪の底を

      お気に入りの琥珀を鎔かした褥で


        希望をもご一緒に

            おやすみなさってくだされば

          神聖な夢でゆめでございますれば

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