好きと言ったのに、なんで?せめて最後に理想を叶えて───

学生作家志望

第1話夜の街は綺麗な色で輝いていた。

出来るならずっとこのままで。

「私、ずっと一緒にいたいな孝俊くんと。」

夜の街はだんだんクリスマス色に染まっていった。

赤も緑も黄色も色んな光が混ざりあって私と孝俊タカトくんの会話を演出する。


「俺も、、、好きだよ。この時間もミナも。」


───やった!!胸がドキドキするのでさえも喜びに感じた。


街はもう完全にクリスマスのムードに染まっている、まだあと3日はあるのに。



言葉が詰まりそうになって焦ったように喋る君。


「そういえば、今日の夜ご飯どうする?なんか食べたいものとかある?」


孝俊くんに言われるとなんだか嬉しかった。私を気遣ってくれてるようで。


「そうだ!じゃあコンビニでお弁当はどう?ナポリタンとか食べたいな。」

ナポリタンを同じフォークでくるくるって。私の理想だ。



「ナポリタンか...ナポリタンね!おーけ!じゃあ俺はどうしようかな。」


────え?違うよ?一つ分を分け合うんだよ?



「また、あれするの?」



「当たり前じゃん、いつもしてるじゃん!その為に頑張ってバイトしてるんだから。」



「わかったけど後でちゃんと払ってね。」


「なんで?私、孝俊くんが悲しむような事しないもぉん。」

ため息が出る。


────私のこと疑うなんて、私のこと嫌いなの?

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る