中世ヨーロッパの怖い話

第47話 深い森の村

　深い森に取り囲まれた小さな村がありました。その村は閉鎖的で、外部の人々から隔絶されていました。住民たちは濃い霧が晩餐時に村を覆うのを見るたびに、「黒い霧の村」と呼んでいました。何世代にもわたり、その村の住人たちは村の外に足を踏み入れないように言い聞かせられていました。

ある夜、若者の一団が禁じられていた外の世界を知りたいと思い、村を抜け出しました。彼らは濃い霧に包まれた森を進み、やがて外に出ました。しかし、外の世界は彼らにとってまったく未知のもので、夜の暗さが彼らを取り囲みました。

若者たちは村に戻る決意をしましたが、その途中で彼らは奇妙な出来事に遭遇しました。霧の中から現れる影が彼らを追いかけ、不気味な囁き声が耳をつんざきました。彼らは村の近くまで戻りましたが、村への道はもはや見当たりませんでした。

やがて、彼らは再び「黒い霧の村」にたどり着きましたが、村は変わってしまっていました。住民たちは皆、白い目をした幽霊のような姿に変わり、彼らに見つめられるとどこかへ引き込まれそうになるほどの畏怖を感じました。彼らは過去の罪と村の闇に巻き込まれ、永遠に村をさまよい歩く呪いを受けたのでした。

村の住人たちは、以後、誰も外の世界に足を踏み入れさせないように厳格な規則を敷き、村の存在は秘密のまま、中世の怖い話として語り継がれていきました。