83位・「サージウスの死神」佐藤究

 佐藤究のデビュー作(当時の名義は、佐藤憲胤)。


 あらすじには「男が地面に激突する直前、俺はそいつと目を合わせた。そのときから俺の頭の中に“数字”が住み着いた。ある日を境に、ルーレットへのめり込んでいく男。狂気の果てにたどり着いた場所「REPTILE」。“破壊と疾走”新鋭作家の放つハイブロウ小説。第四十七回群像新人賞優秀作。」とのこと。


 物語としては「ルーレットへのめり込んで」破滅していく訳だけれど、途中からもっと根本的な狂気的な根源みたいなものを探そうとしはじめる。


 本作でデビューしたのが、2004年で当時の純文学の空気感を踏まえている感じもあるが、今の佐藤究作品を読んでいると彼が描こうとしているものの底にあるものが分かる気がした。

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