向日葵〜1つの約束が繋ぐ2人の絆〜

一宮琴梨

プロローグ

 小さな頃、1人で遊んでいた私と仲良くしてくれたのは、千晴だった。向日葵のような、真っ直ぐで、明るい女の子だった。


 太陽のようなあなたは、離れる寸前まで明るかったよね。


 「私は引っ越すから離ればなれになるけどさ、この花が咲く頃に、ここでまた会おう。」


 そう言って笑うあなたの顔は、何よりも明るかった。


 「絶対に約束だよ。」


 と泣きながら言う私を柔らかくて暖かな目で見てくれた。あの時とても安心したんだ。


 千晴が死んでしまったと聞くまでは.....。


 『ねえ、あの世と繋がっている神社がこの近くにあるんだって。』


 『えぇ〜。マジ?なんて神社?』


 『みんなは常世神社って呼んでる。5年前くらいから周りに同じ花が枯れないでずっと生えてるらしいよ。』


 『何それ。超こわっ。』


 常世神社。あの世と繋がっている鳥居がある神社。

 そこに行こう。千晴に会うために。

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